あざらし

孤狼の血のあざらしのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
3.6
「警察じゃけぇ、
何をしてもええんじゃ。」

昭和63年4月。
豚小屋で男が組員から暴行を受けていました。上早稲は組長の野崎に助けを乞いましたが、組長は許さずハサミを持ち込んできます。

広島抗争ではたくさんの死傷者が出ましたが、勝者はありませんでした。あれから14年が経ちましたが、呉原では新たな火種が勃発していたのです。

呉原東警察署の大上は一筋縄ではいかない刑事で、日岡はその相棒に組まされてしまいました。

尾谷組と加古村組の抗争を止めるために動く大上。警視の内偵として大上に付く日岡。14年前の抗争で殺人の関与が疑われる大上の真実は?

893映画として楽しむというより、刑事物として面白い映画だと思います。仁義に重い黒い話よりも事件のミステリーとして、またマル暴の仕事として観るのに楽しめました。

マル暴の仕事って、暴力団逮捕だけではないんですね。
その中で大上の刑事としての生きざまが見られ、その思いを継ぐ日岡の存在がこの映画を貴重なものにしてくれています。

しかし、暴力シーンが多い割には痛みが伝わらず軽い印象なのは残念でした。こういう映画に慣れてない人でも観られるようにでしょうか。

「正義たあ、何じゃ?」
あざらし

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