ちょっと体調不良気味の中で観に行ったら、冒頭から気持ち悪くてグラグラした(笑)覚悟はして行ったのだけど、覚悟以上の凄さなので、万全な体調で観賞しましょう。
『アウトレイジ』から冷的美しさを取った白石和彌監督のヤクザ映画はストレートに痛みと残虐さが伝わるので恐ろしい。男臭さと腐敗臭が漂って来るようで恐ろしい。
役所広司さんは本当に汚いおっさんが合う。あんなにパリっとしていてあんなにイケオジなのに汚い。あの汚さは謙さんや真田さんでは出ない。臭い立つ嫌らしさ。それが好き。そこが最高に味わえる映画だった。
恐らく、人のために動く仕事をしている人たちは、誰もが初めは正義感を持って始めているはず。闇に落ちてしまう人と踏みとどまる人と、ギリギリの線を這いながら守り続ける人と。
『日本で一番悪い奴ら』とセットで見るのも面白いかなと。きっと、もっと色々と考えさせられる。