FutosiSaito

孤狼の血のFutosiSaitoのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
3.8
 役所広司の演技力がハンパない。『アウトレイジ』でも狡猾な親分役だった石橋蓮司も。
 『仁義なき戦い』の演技力アップ版。だが、あの当時のギラギラした雰囲気と比べるとどうだろうとも思った。川谷拓三や室田日出男などピラニア軍団が、文字通り他の役者を食ってやろうという意気込みにあふれていた。
 これは、すでに人気と名声を得ている役者たちがギラギラしているが、総量が違う気がする(音尾琢真、中村倫也などは収穫だ)。
 しかし、近年の映画としては荒々しく、エネルギーも強く、面白かった。
 何より、役者たちがノリノリでヤクザな役を演じているのが楽しい。
 この映画が目立っているが、先の『日本でいちばん悪い奴ら』から、この突き抜け方が始まった。あっ、そうかあれも白石監督だった。
 かっての「実録シリーズ」路線は行き詰まったが、『仁義なき戦い』も『人斬り与太』も『まむしの兄弟』も好きな身としては、またヤクザものが続いてほしいと願っている。

 体調が心配されていた真木よう子、杞憂も杞憂。極道も惚れる貫禄だ。
 これからも期待大。めざせ岩下志麻。
 
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