ラダ

ファースト・マンのラダのレビュー・感想・評価

ファースト・マン(2018年製作の映画)
3.8
エンタメではないが、エンタメである必要はないのだろう。でも、デイミアン・チャゼル監督作品としては素直に物足りなくはある。

なんせ人という生き物は、他人の輝かしい功績ばかりに目が行き、一部の切り取られた記憶が鮮明に残る。そしてその偉業に至るまでの過程はどうでもイイのだ。まあ興味は無くはないのだろうが(だから作品になる)、熱心に追うのは一部の信者のみだろう。

だから、大谷の素振りの回数よりホームランの数が気になり、素振りの回数が生んだ年俸金額が気になるのだ。

人類初の月面着陸をしたニール・アームストロングは、宇宙飛行士である前に家族を持つ一人の男、しかもなんか面倒臭そうな男であった。教科書にも載る偉人は、「ASTRONAUT」である前にただの「FIRST MAN」であった。そんな簡単なことを2時間21分もかけて教えてくれた、2024年の映画初め。
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