『松岡茉優の喜怒哀楽を映す最高のPV』
OLのヨシカは１０年以上、中学時代のクラスメイトのイチくんに片想いしていた。中学以来、会ってないヨシカの楽しみは脳内にイチくんを召喚して妄想する日々だったのだが同僚の二から言い寄られてしまう。自分が好きな相手と自分のコトを好きだという相手の間でヨシカは揺れ動くのだった…
意外にも今作が松岡茉優の初主演映画。
原作は綿矢りさの同名小説を実写映画化した作品。
原作は未読ながらヨシカの独特の喋り方などは監督・脚本を務めた大九監督のアレンジによるモノなのらしい。
しかし、そのアレンジがテンポとポップさとキャッチーさを生んでいて凄く良かった。
そのモテない女子が妄想してしまう様や先回りして凹んでしまう姿は『モテキ』のようでもあるので『モテキ』が好きな方は楽しめると思います。
松岡茉優の喜怒哀楽を余すことなく描かれていて「松岡茉優」のＰＶと言っても過言じゃない仕上がりです。
じゃあ？クドいのか？そんなコトない。爽やかな軽さを持った演技で魅せてくれるのは「松岡茉優」のチカラだと思います。
今後の松岡茉優のキャリアの中でも名刺的な作品になったのは間違いない。
それが原作を読んだ人から聞くと、それは映画初主演だからなどではなく原作の再現をするというよりも「松岡茉優」を如何に魅力的に映すのかというのを監督が作り直したように描かれているのが分かる。
そういう作品って原作を壊してチープな甘ったるいアイドル映画になっちゃいがちなのをアイドルではない女優「松岡茉優」と監督の大九監督の巧さで疾走感ありキャッチーなモノになってます。
それだけでなく中心自分のイチ役を演じた北村匠海くんは相変わらずイイ演技してる。去年の「キミスイ」で演じたのを見てると上手い演出も使ってるのもイイ。
そして、ニ役をやったバンド「黒猫チェルシー」の渡辺大知が演じてるんだけど。凄く良かった。「うわ～居そう♪」って感じもイイし。
脇を固めるメンツも素晴らしい。片桐はいりや古舘寛治の名バイブレイヤーをはじめ、若手の前野朋哉や柳俊太郎などもイイ味出してる。
主役・脇役・脚本・演出と過不足ないバランスで出来上がっていた傑作でしたね。
個人的には舞台演劇にしても面白いかもという感じでした。
去年の12月23日公開なんですが去年のうちに鑑賞してたら間違いなく去年のベスト10に入る出来でした。
観た後、必ず「松岡茉優」のファンになっているコト間違いナシ!!
動画レビューはコチラ。
https://youtu.be/B8dVQhmGSLM
