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リバーズ・エッジのTSのレビュー・感想・評価

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)
3.2
【二階堂ふみが本気できた】72点
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監督:行定勲
製作国:日本
ジャンル:ドラマ
収録時間:113分
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2018年劇場鑑賞15本目。
いろいろとびっくりした笑 こんな内容とわかっていたら生徒と鉢合う可能性が高い行きつけの映画館で見ようとは絶対思わなかったです。危機一髪といったところでしょうか笑 何も予備知識を入れずに見に行くのも恐ろしいものだと思いました。

割とカオスな映画。時代は1990年代くらいでしょうか。出演者がスマホはおろか携帯すら持っていないことから、そのあたりの時代と思われます。淡々と進むとある高校での出来事。ヤクはするわタバコはするわ性行為はするわ、かなりドロドロとした内容です。R18に限りなく近い、ギリギリR15といったところでしょうか。

色々言いたいことはありますが、二階堂ふみの頑張り様がもういろんな意味で天晴といえます。なんだろう。『SCOOP』における福山雅治との行為にダメ出しを食らった反動とでも言うのでしょうか。割とマジで本気できてますからびっくりしてしまいました笑 どうせ著名な女優は中々脱がせずに、全然知らない女優だけ脱がせるオチかと思っていましたが見事に予想を裏切られました。これには参りました。。彼女はもうこの路線でこれから行くのてしょうか。

さて、結局今作は何を伝えたかったのでしょうか。夢も希望も持たず、淡々と学校生活を過ごす生徒たちの卑屈な叫び、生きるとは何なのだろうという深いメッセージ性を僅かに感じました。そして人間は法や道徳観によって欲望を制限されている生き物であるとも思えました。彼らの学校は良い意味でも悪い意味でも無法地帯。欲望まみれでありますし、裏を返せば嫉妬深い執念まみれでもあります。最初から最後まで暗く、どうしようもない様は『明日、君がいない』に似た何かを感じました。
ところで、今作において一番罪深き存在の人は主人公のハルナと僕は思いました。詳しくは伏せますが、彼女は終盤まで自分の罪を理解していないと思われます。彼女が台風の目となり様々なことが氷解するように起きていきます。

とにかく、何かしらの恋愛映画系と思って見に行くとボディブローを食らったかのような衝撃、絶望感を味わうかと思われます。こういういかがわしいシーンを誰かと見ることに慣れてる!という人ならば朝飯前かもですが、そうでない方は少なくとも誰かと見に行くのはやめておいた方が良いです笑
個人的には嫌いな部類の映画ではなく、むしろドロドロとした映画は好きです。だからこそ、最後がやや消化不良に感じました。カタルシスはそこそこあるものの、もっといけたはず。惜しい作品でした。ただ、二階堂ふみのファンが見たら思わずご馳走さまでしたといってしまうのでありましょう(笑)
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