10円様

DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団の10円様のレビュー・感想・評価

3.9
島根が生んだスーパーヒーロー鷹の爪団とDCがコラボしてしまいました。どう間違ったらこんなコラボが実現するんだと未だに不思議に思いながらも、そのクオリティの高さと低さに感動を隠せません。そして今回はDCコラボだけではなく、GONZOと白組がアニメーションでコラボしてるというのだから…超低予算が売りの鷹の爪のこの羽振りの良さ!世界に羽ばたく蛙男商会です。

映画鷹の爪と言えば、詳しい説明は省きますがバジェットゲージの存在があります。超低予算を逆手にとった残り予算ゲージの演出ですね。初期の映画では銀河万丈さんや野沢雅子さんがちょっと声を出しただけだったり、CGを1分くらい入れただけでゲージが大幅に下がり総統が慌てていました。それが今や山田孝之、知英、安田顕がゲストで出てるし、声優も松本梨香さんや浪川大輔さん等わりとメジャーどころが声をあてていて、だいぶ制作予算が上がっている事がうかがえます。

そして今回のバジェットゲージの大幅減少ポイント(予算を使ったポイント)はやはりGONZOと白組の戦闘アニメーションでした。そのクオリティの高さは言わずもがなで、しかもそのクオリティのままいつものフラッシュアニメな鷹の爪団と共闘するから笑えてしまいます。
話の途中で吉田くんのお母さんがカポエラで敵を倒すシーンがあるんですが、派手な動きをしてるのに全くバジェットゲージが減らないんです。すると
「このくらいの動きは外注出さなくても出来る」
と制作の苦労話しまでしてくれて、メタファー根性あるなあと感心。

また映画発表時、制作予算と用途を公開したことでも一部のファンの間で話題になりました。ネタの部分も大きいと思いますが、きちんと予算を使うにはどうすれば良いですか?と一般にも意見を求めてましたね。ファンと二人三脚で作った感じがしてとても好感を持てます。もう本当にバカですね〜褒めてます。
しかもこの予算表によると、総制作資金は約2億円!DC、GONZO、白組が絡んでるのにこんな低予算になるの?と思いつつも鷹の爪に2億はもったいないでしょ!なんて思ったり。ちなみに総予算の59%は宣伝費だそうです。予算回収出来てたらいいな…

何はともあれ鷹の爪のあのゆる〜いやりとりが、DCに伝染して行く様はかなり楽しかったです。
個人的に良かった設定は、デラックスファイターがジャスティスリーグには入れなかった過去を持っていたということ。あいつカス野郎だもんなぁ〜
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