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ポリーナ、私を踊るのplantseedsのレビュー・感想・評価

ポリーナ、私を踊る(2016年製作の映画)
4.8
『広い視野を持つのが、アーティスト』
(劇中)

<ボリショイバレーのプリマを目指し日々、練習に励む主人公ポリーナ。
経済的に恵まれないながらも、両親の期待を背負い、夢に挑む。
ボリショイで踊ることを目前に控えるポリーナであったが、ある日コンテンポラリーダンスに出合う。
その衝撃的な出会いから、すべてを捨て、コンテンポラリーの道へ進むことを決意する。彼女の運命はどうなるのか…>

個人的にジャンルは違えど音楽に携わっていたので、
共感ポイント多し、さらに今後の自分の展望に対しても、
ヒント、そして、やはり自分のやることに気づきをもたらす内容でした。

ポリーナがなぜ、コンテンポラリーに目覚めたのか?
理由は様々ですが、一つは、両親の期待のプレッシャーでしょうね。
親がいろいろなものを犠牲にして、子供ためにと捧げる分、子供には悪い意味で重荷になる。

芸術を志す人は、この理由で思うように創作や、活動に励めなくなり、潰れてしまう人はいると思います。
夢をかなえてほしいのはよくわかりますが、あまり期待をかけすぎると、その子にとって重荷になり、逆効果なんですよね。
親としては、干渉したくなるものでしょうが、そこはぐっとこらえて、子供を信じて、いっそ、「別に頑張っても、頑張らなくてもどっちでも」ぐらいの放任のほうが、子供は気楽にのびのびできる。
ポリーナも、その周囲の期待への反動から、コンテンポラリーの方向へいったのかなあと思いました。

才能あるポリーナですが、良くも悪くも我が強く、周囲と折り合えなかった彼女に、コンテンポラリーの指導者が言ったセリフが、冒頭に書いたものです。
自分の表現を貫くのか、それとも折り合いながら仕事をこなすのか。
アーティストなら誰しもぶつかる壁のような気がします。

個人的には、胸の奥にしまった思いを見る鑑賞で、
やっぱり、もう一度未定のままの目標に対して再び歩みを取る時が来たのかなあと思いました。
正直自分の目指すものや表現は具体的にはわからないけれども、ポリーナに勇気をもらって、自分自身の表現をつくれるように、少しずつでいいからやってみよう。

なんか、レビューなんだか、独り言なんだかわからない長文を読んでくださった方(笑)(;''∀'')、ありがとうございました。
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