plantseeds

シェイプ・オブ・ウォーターのplantseedsのレビュー・感想・評価

4.0
『大切なものに、「カタチ」はない』

アカデミー関連作品ようやく見はじめることができました。
スリービルボード見逃したのやっぱ、痛すぎる…
改めて、作品賞受賞おめでとうございます!

テーマも非常にわかりやすく、「水」という、「カタチ」のないものをつかい、愛には、決められたような形がないということを表現する。

現代社会が抱える、マイノリティに対する偏見の問題。
これを非常にわかりやすく、ある種寓話の形でみせる。

普通に生活していると、どうしても「型」に囚われがちになりますよね。

その、みんながやっているような流れから、ちょっとでも違うことをしようものなら、すぐに変人扱い。

自分はいつも思いますが、
ゼロから、みんな自分のやりたいように人生を考えているのだとしたら、
なぜ「型」のようなものができるのでしょうか。
そもそも、「型」なんてものがあるのが、問題の根源ではないでしょうか。

これからの時代、みんなを幸せには決してしない、「型」。
これはもう、正直いらないと思います。
こんなみんなを不幸にする「型」にしがみついていても、世界は一向によくならない。

いい意味での、新しい価値観。既成概念を超える新しい視点。
総合芸術として、映画が果たす役割の一つはこれだ思いますし、
自分が総合芸術としての、映画の可能性を信じるのは、これを実現できる可能性があるからです。

デルトロ監督をはじめ、世界中の作家のみなさんは、ものの見事に、映画という表現で、この新しい世界をつくりだす。
その作家魂に、いつも、いつも、感動させられます…

映画で世界が変えられるのか。自分は変えられると思いますが、それは非常に難しい。
しかし、そのムーブメントへの着火。少なからず、きっとこれはできる。
「ペイフォワード精神」といいますか、その微々たるものではありますが、初期微動をつくることはきっとできる。

やっぱり、こんな素晴らしい作品群があるのだから、みんなに見てもらわない手はない。

昨年の「ムーンライト」の受賞。
今年は「シェイプオブウォーター」。
マイノリティに、当たり前のように、スポットライトが当たるようになった。
というか、マイノリティという言葉自体、不要になる時代がもう来ていますよね。
世界は思ったより、明るいのかもなあ。
俺は考えすぎか(笑)

ながーく重く、自分語りが過ぎましたが(笑)
最後に、ギレルモ監督、本当におめでとうございます。
本当に良かったですね(#^.^#)
plantseeds

plantseeds