じぇれ

バッド・ウェイヴのじぇれのレビュー・感想・評価

バッド・ウェイヴ(2017年製作の映画)
3.3
世界一ついてない
あの男、
完全復活!
っていうアレを連想させるコピーは忘れましょう。
アレ系ではなく、本作は『ブラインド・デート』『ハドソン・ホーク』路線のゆるコメ映画。
すなわちウィリスB面。(←実はこっちこそがA面だと思っています)
それもそのはず、監督・脚本は『コップアウト』の脚本家。
派手なアクションではなく、クスクス笑いを期待して映画館に行って下さい。

「俺の犬を返せ!」
ベニス唯一の免許皆伝探偵ウィリスが、愛犬奪還のために西へ東へ大奔走!
ウィリスが嬉々としてオーバーアクト満載で贈る、下ネタあり人種差別ギャグありの、ハードボイルドゆるゆるブラックコメディなのです。

行く先々でズレた人々と出会い、ズレたやりとりをして、また次へ。
なるほど~、不評だった邦題が、実は本質を掴んでいることに気づきました。
寄せては返す波のように、あっちに行っては戻り、こっちに行っては戻る。
そう、本作のプロットには大きな山はなく、終始さざ波を漂っている感じ。
バッド・トリップならぬ、まさにバッド・ウェイヴなんですよ。
ただし、監督はわざとそういう構成をとっているのですが、ちょっとはずし気味なのが残念です。
タランティーノのようなセンスがあれば、もっと面白くなりそうなのに。

このように、お世辞にも完成度が高いとは言い難い小品ですが、ウィリスファンの私は幸せな気分になれました。
いいんですよ。ウィリスが楽しそうなら(笑)
フ○チンスケボー、女装...ウィリスさん、実にノリノリで素晴らしい!

という訳で、コメディ路線のウィリスが好きな方は必見。
それ以外の方は、気が向いたら観るって感じでいいでしょう。
じぇれ

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