トモロー

ランペイジ 巨獣大乱闘のトモローのレビュー・感想・評価

ランペイジ 巨獣大乱闘(2018年製作の映画)
3.3
① 一切の遠慮なし!痛快に街をぶっ壊しまくる、ただそれだけの爽快感

今作はストーリーとか、ツッコミどころとか、そういう細かい指摘なんてアホらしくなるほど「バカみたいなスケール感とおバカさ」が徹底した作品だ。

脳みそまで筋肉、すなわち“脳筋”プレーが全開な敵の頭脳(?)戦略。

一番賢いことをやっているのがロック様という時点で、もうわけがわからないよこの世界観という感じだ。

「そうあれかし」と願った怪獣映画がそのまま実写化したような、一切遠慮なしの大暴れっぷり。あのシカゴが無残な廃墟に化す様には、一切の遠慮がない。

よくぞこんなにシンプルでおバカな映画を作ってくれた!と逆に拍手を送りたくなること必至だ。

一方で、ストーリーをきちっと締める部分には、素敵な演出がちゃんとある。

冒頭の巨大化研究の片鱗を見せる宇宙でのパニックシーンは、緊迫感があって思わずのめり込むし、ロック様とアルビノゴリラ、ジョージとの間にある絆は、終盤しっかり泣かせにくる。

②レビューを書くまで元ネタをずっと勘違いしていた件

今作の予告編を観た時、頭の中に真っ先に思い出したのがゲーム『キング・オブ・モンスターズ』だった。

いろんな怪獣たちが街を破壊し尽くしながら、2VS2でバトルを繰り広げる。そうそうこんな感じの勢いが凄まじいゲームだったな…と思っていたが、実際には1986年に発売された同名のアーケードゲームがモデルなんだとか。

ホント、曖昧な記憶って怖い(笑)

③製作総指揮、ドウェイン・ジョンソン大暴れ

この映画は、なんというかもう「ロック様無双」が全開だ。

他者を寄せ付けないようなオーラを放った学者で、動物の気持ちを介し、しかも優しいから女性にモテる。こんなスキンヘッドマッチョ、実際にいたらこれほど嫌味な奴はいない。

しかも、物語が進めば進むほど「いや、アンタも巨大化したモンスターと同じ薬を吸っただろ」と言いたくなるほどのタフネスっぷり。

でも、そんな絵に描いたような強キャラが完璧に馴染んじゃってるのが、ドウェイン・ジョンソンの魅力なのかもしれない。

世界一の軍事力を誇るアメリカの海軍・空軍・陸軍総出でも全く歯が立たないモンスターたちに、鋼の肉体で堂々と立ち向かうスキンヘッド。いやいや、かっこよすぎるでしょ。

④まとめ

モンスターたちが街を破壊し尽くし、ロック様が成敗する。

ストーリーなんてこの一行で事足りちゃうんですが、それがまあ爽快で楽しいし、登場人物も(モンスター含め)なんだかおばかかわいいんです。

近年公開された『シン・ゴジラ』をはじめとしたシリアスな怪獣系映画とは全くの対極にありながら、これもまた1つの怪獣映画の解の極致なんじゃないか?と思えるくらい、爽快な作品です。

久しぶりに、いい意味で頭を空っぽにして楽しむことができました。
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