塩辛亭ショッパイ

ランペイジ 巨獣大乱闘の塩辛亭ショッパイのレビュー・感想・評価

ランペイジ 巨獣大乱闘(2018年製作の映画)
3.6
宇宙から降ってきた遺伝子サンプルがたまたまゴリラ、 オオカミ、ワニの元へ落ちるなんてきっと、ドリームジャンボで3億円くらいの確率だろう。まぁ巨大ゴリラvs巨大ゴリラvs巨大ニンゲンとか言われても困るんだけど。いや、逆にみたいか。
そうして始まった物語は最後の最後まで調子のいい展開づくめ。中学生が苦手な数学の授業中に書き溜めたアイデアが原案? レベルの要素が盛りだくさんだけど、そこはご愛嬌、むしろそこがいいんじゃない! でオールオッケー。

元特殊部隊で現霊長類学者という、本作にとって都合の良すぎる経歴を持つデイビス。そんな彼がジョージと心を通わせる手話や、語りかけるときの顔の動きがとてもいい。「あ、これガチでゴリラとコミュニケーション取れてるわ」だ。かなりハードめな説得力がそこにある。ジョージの表情の豊かさからも、感情がええ感じに伝わってくる。CGジワの一本一本に本気度を感じる。

タイトルにもある〝巨獣大乱闘〟はだいぶ終盤にならないと始まらないのだが、いざ開戦するとやっぱり、おもしれぇぃ! ってなるよね。ゆえに、研究室に侵入して解毒剤見つけなきゃ! → 研究データが消されてる!? → あっ、冷蔵庫の中に…あったわ! みたいな世界一しょうもない茶番を短縮して、大乱闘を長めに見せて欲しいところではあった。

ラストの全てをぶち壊す下ネタには、万感の思いがこみ上げ不覚にも笑ってしまった。すっかりこの世界の住人になったということでしょうか。
塩辛亭ショッパイ

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