ぼんやりしてるおれはまったく何も知らない状態でこの映画を観始めたんです…
アクションなのかスリラーなのかラブロマンスなのかも知らないまま…
あの大問題作「少年は残酷な弓を射る」のリン・ラムジー監督だということも…この髭面のおっさんがホアキン・フェニックス!だということも知らないままでこの映画を観始めたんです…
何となく数合わせで借りたDVDにこんな作品が混じってるんだから…なんておれってぼんやりなんだろ…
始まるなり映画自体がおれに訴えかけてくるんです。
聴覚を研ぎ澄ませ!
何も見逃すな!
そのぼんやりした脳ミソをフル回転させな!
そんな映像と音と音楽のアバンタイトルに…これはおれにとって大事な一本になる!と確信したのです。
「空港へ」
ホアキンが乗り込んだタクシーの黒人の運転手が歌を歌っている…
♪おれを起こしてくれ…
どんな起こしかたでもいい…でも…優しく頼む♪
その黒人の歌ってる口元がアップになり…まるで歌詞のように順番にタイトルが出る…
YOU
WERE
NEVER
REALLY
HERE
かっこよい!絶対傑作やん!
(お前はほんとはここにいない)とでも訳すのかな?この原題は知っておいた方がよいと思います。すごいタイトルですよ…分かりにくいので「ビューティフル・デイ」という邦題にしたんだとは思うけど…この原題は見終わったあとじっくり意味を考えてほしい良いタイトルだと思います。
映画が進んでも一体なんの映画かさっぱり分かりません。どうやらホアキンはとある筋からの依頼で行方不明者を探して連れ戻す仕事をしているらしい…というのがわかってきます。でもイリーガル(非合法)な臭いがプンプン…
ホアキンはおれ的にはベストアクト!脱いだら残念なだらしない体…だから武器はハンマーというこのリアル!
とにかく観る人を選ぶ映画…誰にでも「面白い」と薦められないややこしさ!
おれにとっては地味で静かな超バイオレンス!傑作でした。
イヤーおれはこういう映画に出会うために映画観てるな~…ってまた、思いました。
見終わったらまた最初から観始めて…たぶん4~5回繰り返して観ます。
おれみたいに異常にガン上がりしてしまう人は少ないかもしれません。
まだ観てない方はこのレビューを読んで「そんなに傑作なんだ!」とは思わないで「観た人の一部をこれだけ熱狂させる映画なんだ!」と思って観てください…
今…3度め回してますけど…
幸せです😸💦