Machi

ビューティフル・デイのMachiのレビュー・感想・評価

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)
3.9
トラウマを背負い、年老いた母とともに暮らす孤独な男、ジョー。殺しの仕事すら請け負う彼は、ある日一人の少女の救出を依頼される。

髭もじゃのホアキン・フェニックスが衝撃的。
淡々と進む物語。台詞は少なく映像と演技、音楽で全てを語る、非常に硬派で渋い作風。分かりやすい説明はないので、ある程度集中が求められるかも。

キャストの演技に無駄がないのがすごい。なんとなく流し見していたシーンをあとから見返すと、納得する部分をいくつか発見。
過去のトラウマも掘り下げられることは一切無いけれど、大体想像できるようになっている。

音楽も印象的で、主人公の心情やその後を予感させる。非常に主張が強いので、個人的にはもう少し静かであってほしかったかも。突然大音量で鳴るので心臓に悪い。(そこが狙い通りなのかもしれないけれど)

ラストシーンは原題がなかなか考えさせられる。解釈は色々ありそうだけれど、私はポジティブなメッセージと受けとりました。
邦題も作品に合っていて、これはなかなか珍しいのでは。テーマはまさにビューティフルデイ。

暗い描写が多いけど、後味はすっきりした良い作品でした。
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