“夢に見たの、あなたの眼を刺すことを”
東京国際映画祭で一足先に鑑賞。エマストーン、オリヴィアコールマン、レイチェルワイズそれぞれの我が凄くて、単品では絶品の料理が口の中で喧嘩している感じ。ドロドロのストーリーとは相反して18世紀の衣装や建物がお美しゅうございますこと。
ヨルゴス監督作品は“ロブスター”だけ鑑賞済みだけど、あれはすごく苦手だったんだよなー。今回は好きな役者たくさんという事で楽しく観れたけど、やっぱ根本にあるネチッこくて遠回しなヨルゴスユーモアはあまり好きじゃない(笑)。終わり方は相変わらず後から来る感じ。
凄く良かったのはカメラワーク。ワイドレンズのワイドショットを多用する事で美しい宮廷を敢えて歪めて、その中に張り詰めている人間模様を暗示していたり、何度も使われるパンショットで視線のように宮廷内を動くシーンがとても美しかった。特にエマストーンが宮廷のキッチンに初めて入る時のショットは前のめりになったよね。
18世紀のイギリスの歴史をキチンと復習しとくべきだったな。戦争とか、二院制とかさ。あとはニコラスホルトの存在感が本人よりカツラ(笑)。