ふぇりな

女王陛下のお気に入りのふぇりなのネタバレレビュー・内容・結末

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

女同士のドロドロした妬みあい映画は苦手なのですが、あまりにも気になって観てしまいました。結果、とても素晴らしかったです。

まず映像と舞台や衣装が全て美しかった。泥にまみれていたって見せ方が上手すぎるから嫌悪感を感じないし、なんなら嘔吐するシーンすら美しかった。逆に、全てが美化されているとも感じて、そこもこの映画の恐ろしさの1つだとも感じた。

また、女優陣をはじめとしたキャストの演技が本当にすごい。アカデミー賞を受賞したオリヴィアコールマンの演技は、初めは割と普通…?と思っていたが、後半になって痛風がひどくなった後の演技が素晴らしく圧倒された。
ところでこの痛風の悪化(違うかもしれないが)の原因は、アビゲイルが女王を甘やかし続けた結果なのだろうか?サラは健康を気にかけていたし。
もちろん、オリヴィアのみならず、純真にみせかけて恐ろしい野心を持つアビゲイルを演じきったエマ・ストーンも、分かりづらい愛情表現をしたり冷酷でいながらも女王を大切に思うサラを痛切に演じたレイチェルワイズも素晴らしかった。

また、途中でそのパートのキーワードとなるセリフを入れる演出が非常に好きだった。殺し文句だと感じた。演出面も、美しさと恐ろしさと不快感を助長する絶妙なものだったと思う。

結局一番可哀想なのは女王だなと思ったし、女王はなんだかんだで結局アビゲイルを愛していたのかなと思った。特にラストシーンで。
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