ShiroKyogoku

ザ・スクエア 思いやりの聖域のShiroKyogokuのレビュー・感想・評価

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ちょっと点数をつけるのは難しい作品。
社会の問題点を鋭く描いていると思うけど、同時に映画としては間延び感は否めないし、散り散りになってしまっている部分もあるかなぁ
とは言え、じわじわと後半へ向けて進んでいく狂った歯車の展開は、ついつい観続けてしまう魅力があって、好き嫌いの分かれる作品なんだろうと思う。

社会的な問題に対して、自分は関係ないと見て見ぬ振りをし、かと思えば、一旦何かのきっかけがあれば、さほど関係のない事柄にでも首を突っ込み集団で凶暴化する人間を ヨーロッパの現実に抱える問題と、フィクションを交えて巧みに表現している。

互いへの無知が恐怖を覚え、それが偏見や怒りを生み出す。
副題の思いやりという言葉にあるように、また、主人公がそうであったように、よく自問し、まずは他者を理解しようとする事が、4メートル四方のスクエアを虚構でないものとして、より拡がりの持つものとしていけるのだと思う。
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