フランコ

女であることのフランコのレビュー・感想・評価

女であること(1958年製作の映画)
3.6
オープニングの歌詞からして「肥り過ぎた子羊」(香川京子)、「エレガントなブタ」(原節子)、「帽子が好きなキツネ」(久我美子)と性別以前の隠喩から入り、「女であること」なんて千差万別。それを歌っているのは妖艶な丸山(三輪)明宏なのでなんでもござれ。川端康成の原作を読んでいないのでなんとも言えないが、女性像の描き方に胃もたれする。

何の説明もない戦闘機大接近、時空を超越する夫婦喧嘩、雨の中で拘置所の壁沿いを歩く香川京子、など唐突に強烈な映像が入ってくる。久我美子は倦怠期カップルをぐちゃぐちゃにかき乱す悪女ながら、メイクといい服装といい柱の周りをクルクル回る仕草といい、オードリー・ヘップバーンインスパイア。熟年の原節子のアップは大迫力。

2017/7/26 神保町シアター
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