ひろゆき

希望のかなたのひろゆきのレビュー・感想・評価

希望のかなた(2017年製作の映画)
3.3
銀幕短評 (#215)

「希望のかなた」
2017年、フィンランド、ドイツ。 1時間 38分。

総合評価 66点。

たまには むずかしい映画でも観るべえと、むずかしそうなのを適当に見つくろって観たら、ほんとうに難しかったはなし。

アキ・カウリスマキという 変わった名の有名なフィンランド人監督の最新作。シリア内戦難民のカリードが、フィンランドに不法入国し、さまざまな巡り合わせに巡り合う話し。言語は アラビア語、フィンランド語、英語、ごく一部で日本語。

わたしにとって 初カウリスマキ映画だったが、なかなかおもしろい。印象としては「パルプ・フィクション」(#209、41点)のイメージにちかい、というか もう少しひねりを加えている。芸術的なイメージから入り、哀愁をにじませ、社会問題に肉薄し、どうでもいいギャグに走り、ほぼ実りなく終わっていく。ストーリーのベクトルがグジャグジャに折れ曲がっている。

役者がいい。光と音楽をうまく操る。地味な配色を基調とするが、ときおり はっと息を飲むような色づかいと構図をきらめかせる。

よし、もう少し カウリスマキ映画を観てみよう。わからないフィンランド語に出くわしたら、かの国に留学していた 仲良しの女子大生に尋ねよう。コーヒーもおごろう。
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