私はこの人生で役割を演じてる
でも私には才能があるの
だから今の生活での私は役
私には人にはない魅力があるの
だから私を見て
私を愛して
こんな感情は高校生だかのモラトリアムを過ぎたらさっさと捨て去るべきであり
ましてや誰のことも愛さないくせに
自分だけは悲劇のヒロインを気取って
悲観的になり、綺麗な思い出とやらのドレスに身を包んで目をそらそうなんて
愚の骨頂だし、そもそもその悲劇は運命でもなんでもなく、ただただ自分自身が原因である。
舞台となる遊園地にある観覧車さながらに、頂上に近づく度に自分を堕とし、底につく度に「楽しかった」と言いそれを繰り返す厄介な人間は僕も含めて沢山いるはずだし、そもそもみんな少なからずそんな人間じゃないでしょうか。
さすがウディ・アレン
話もさることながら
画も衣装も台詞も皮肉も完璧。
いつも通りの音楽も安心する
タイタニックで極上の悲劇のドラマを演じたケイト・ウィンスレットに、真逆の悲劇のドラマを演じさせたのもさすがとしか言いようがない。
度々ウディ作品で憧れの地であると言及されるボラボラ島、今作にも出てきた。
そんなに良いのか行ってみたいな。