アズマロルヴァケル

ファースト・キルのアズマロルヴァケルのレビュー・感想・評価

ファースト・キル(2017年製作の映画)
3.4
意外と面白かった、ブルース・ウィリスの小遣い稼ぎ映画

・感想

『大脱出2』の監督、スティーヴン・C・ミラーの過去の作品を観ようとレンタルで視聴してみました。

ジャケットにはブルース・ウィリスがメインになっているのですが、本当はヘイデン・クリステンセン演じるトレーダーのウィルと強盗犯のリーバイ・バレットを演じたゲシン・アンソニーが活躍する話です。

演出は普通に良く、危機を感じたリーバイがダニーを連れて車に乗るシーンでは音楽が効果的に使われて、ドローンかトラックを使っているのか、ウィルがリーバイの乗っている車をバギーで追跡するシーンはとても迫力があって良かったです。

また、強盗犯のリーバイとの出会いを通して、ダニーが心の成長を遂げるところが非常に良かったです。ウィルとダニーが親子の絆を深めるというベタな展開でも普通に面白いのですが、後半にリーバイが潜伏先でダニーにいじめられない方法を伝授するシーンはとても元気づけられました。どれぐらいの人が共感するのかは分かりませんが、このシーンをいじめを経験している小学生に見せたらきっと背中を押してくれそうだなぁと思ってしまいました。

ただ、リーバイの銀行強盗を指揮した黒幕があまりにも分かりやすく描かれているので、非常にベタなストーリー展開になっていました。登場人物が少ないので仕方がないかもしれませんが、もうちょっとラストに一捻りがあれば、面白かったのではないかと思いました。

だけど、ラストでダニーが囚人のフィギュアを大事そうに持ちながら微笑んでいたので、「これはきっと強盗犯との思い出は忘れない」ってことかなぁ?と感じました。少なくともあのシーンを観て、私はちょっとだけ微笑ましい気持ちになりました。