Kou

スレンダー 長身の怪人/都市伝説:長身の怪人のKouのレビュー・感想・評価

3.0
映画好きな友人と
『6時間耐久映画鑑賞』
その第一弾です。



『スレンダーマン』という都市伝説、
皆さんは知っていますか?
細身で不自然なほど長身のスーツ姿の男が、
子供を誘拐するという都市伝説です。



日本では聞きなれないかもしれませんが、
アメリカではとても有名。
何せ、スレンダーマンに関する殺人事件が
2014年に実際に起こったくらいですから。
気になった方は調べてみて下さい。



事の始まりは2009年、アメリカの掲示板で、
子どもたちが遊んでいる白黒の画像に
黒い背広を着た長軀痩身の人物像を加え、「スレンダーマン」として投稿したのが始まりだそうです。



そんなスレンダーマンですが、
今作は“カメラを通してしか見ることが出来ない”
という要素が新たに加わります。
この設定により絶妙な不気味さが出てますね。



というのもこの映画、
『POV方式(一人称視点)』なんですよ。
自分は普段、POVが好きではありません。
というのも、主人公がカメラを回し続ける
動機付けがうすい作品が多いからです。
「いやなんでこの人カメラ回し続けてんの」って。



ただこの作品は、
“カメラ越しじゃないと見えない”んです。
だから逃げるためにカメラを
回し続けなきゃいけない。

その為、不自然さを感じさせることなく
スレンダーマンの可視化条件をクリアし、
かつリアリティも出せる。上手い脚本だなと。



また、洋画ホラーにしては珍しく、
敵があまり主張してこないんです。
だから逆に“探しちゃう”んですよね。

おばけって出てくるまでのタメが
長ければ長いほど怖くないですか?
そういった人間の心理を上手く突いているなと。



安いカメラを使ってるので映像はチープだし、
ラストの展開はありきたりすぎるしで
評価がいまひとつな作品ではありますが、
ホラーの基本はしっかり抑えていると思うので、
ぜひ友人や家族とツッコミながら観てみて下さい!
Kou

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