てっぺい

ドクター・ドリトルのてっぺいのレビュー・感想・評価

ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)
3.5
【無限のワクワク映画】
動物に限らず、巨大なクリーチャーから小さな昆虫まで、生きとし生けるものと会話ができる無限のワクワク感。個性爆発のそんな動物達が延々と笑わせにくる笑、王道のファミリーコメディ映画。
◆概要
過去エディ・マーフィ主演版などで映画化された「ドリトル先生」シリーズのリメイク。2020年6月19日公開。
原作:ヒュー・ロフティングによる児童文学作品
製作総指揮:ロバート・ダウニーJr.ほか
監督:スティーブン・ギャガン(『トラフィック』アカデミー賞脚色賞受賞)
出演:「アイアンマン」ロバート・ダウニー・Jr.、「ハリー・ポッター」エマ・トンプソン、「ボヘミアン・ラプソディ」ラミ・マレック、「スパイダーマン」トム・ホランド
◆ストーリー
動物と話すことができ、さまざまな動物たちとひっそり暮らすドリトル先生は、重い病に倒れた若き女王の治療法を求めて、頑固なオウム、臆病なゴリラら個性的な仲間たちと伝説の島へ出発。冒険を続ける中で、先生の過去、国を揺るがす陰謀など、さまざまな事実が明らかとなっていく。
◆感想
巨大なクリーチャーから小さな昆虫まで、生きとし生けるものと会話ができる無限のワクワク感。個性爆発の動物たちがクスクス笑わせてくれて、一緒に冒険できてしまう夢の世界。安心して見られる王道のファミリー映画。

◆以下ネタバレ

◆ワクワク感
これなしには語れない。ゴリラに白熊にアヒルに犬、さらには巨大ドラゴンから鯨にタコにナナフシまで、ありとあらゆる生き物と交信できてしまうワクワク感に終始する。冒頭のまだヒゲをたくわえたドリトルが何やら動物とゴニョゴニョ呟くのが、人間の言葉に変わっていくシーン。“私の言葉が話せるようね”とドラゴンとの会話が始まるシーン。ポストクレジットの無数のコウモリの目が光り出すシーンまで、誰もが一度は夢見る、生き物と交信できる夢が映画を通して叶う、その喜びを目いっぱい感じられる映画だと思う。
◆クス笑い
個性豊かな動物たちがまあ笑わせてくれる。寒がりなシロクマ、臆病なゴリラなんて、その設定だけで笑える。ドラゴンのオナラに何度も気絶するダチョウなんて誰も発想したことないだろうし笑、その炎でいともたやすく追い払われてしまうトンボも可愛かった。字幕版だったので子供はいなかったけど、もし満員の吹き替え版なら、終始子供達の笑い声で賑やかな映画鑑賞になっていたはず笑。そういう意味では、肩肘張らずに吹き替え版で見ていても良かったと思った。
◆豪華キャスト
そんな字幕版でこそ楽しめるのは声の出演の豪華さ。トム・ホランドの犬とロバート・ダウニーJr.の共演は「スパイダーマン」とはまた別の師弟関係だったし、先々週の「デッド・ドント・ダイ」からこんなファミリー映画でも絶妙な役どころのセレーナ・ゴメス笑(本作ではキリン)。顔が何となく似ているラミ・マレック笑(ゴリラ)、「マリアンヌ」ほど重厚で柔和な声のマリオン・コティヤール(キツネ)、「ドリーム」ほど生きる力みなぎるオクタビア・スペンサー(義足のアヒル)。字幕を見るなら、声とその役者の顔を思い浮かべながら重ねる楽しみも。

安心して見られて、なんとも穏やかな気持ちになれる100分間。原題であり、“ドリトル”の英語表記“Do little”(口先だけで実行しない人)は、終わってみれば、仲間との絆を守り、希望をもたらす、実行力の塊のような人の物語でした。
◆トリビア
○ ダウニーJr.は今作に出演した経緯を「宇宙からの侵略の泥沼劇にしばらくハマっていたので、今度は自分が子どもの頃に観ていた映画に立ち戻った作品をやってみたいという気持ちがあったんだ」と明かしている。(https://movie.walkerplus.com/news/article/227552/)
○「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」(2018年)などのチームにも協力を仰いで動物たちのCGを作り上げた。(https://mantan-web.jp/article/20200619dog00m200057000c.html)
○ 本作は、ロバート・ダウニーJr.の専属声優であり、55歳で2020年4月に逝去した藤原啓治の遺作となった。(https://news.yahoo.co.jp/articles/c245261667496e2cd33f93f3f7ca38c4979ef86a)

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