ざわ

トップガン マーヴェリックのざわのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

終わってからなんてものを観てしまったんだ……となった。いい意味でね。

俳優たちもちゃんと戦闘機に乗ってGを受けながら撮影してるので、観てるこっちも乗り物酔いしてくる。

冒頭から前作をなぞるような始まり。これは往年のファンは垂涎ものなんじゃないだろうか……(私は前作を昨日観ただけ……)

グランドスタッフ?整備士?発進の時に地上にいる人なんて言うの?あの人たちの出番めちゃくちゃ少ないけど超〜〜かっこいいよな〜〜。

私、前作を「フレア使わんの??この時代にはまだ無いの??それとも何か不都合が??」って思いながら観てたんですけど、今作でフレアを綺麗〜に使っててそれが解きほぐされていきましたね。

百万回くらい言われてるだろうけど「パイロットは時代遅れ、これからは無人機」=「映画の劇場公開は時代遅れ、これからは配信」なんだよね。
きっとこの流れは変わらないけれど、自分1人ぐらい抗っても良いよね?って感じでした。あとこの時代にこの題材でCG使わないのマジで異常、怖いまでの執念。

マーヴェリックとアイスマン、きっと前作の後も一緒に出撃したんだろうことを予想させる語らない美しさ。だって前作最後でハグしたけどそれまでそんなメッセージ送るほど仲良しさんじゃなかったじゃん君たち??行間をめちゃくちゃ読めってことだね?

マーヴェリック、グースのことを前作で責められることも罰せられることもなかったから余計負い目に感じてる風がある。だからルースターには恨まれてると普通に思ってるし願書破棄事件とかにも繋がっちゃうんだろうし。
対してルースターは全然恨んでなんかないんだよね。グースを死なせたことを揶揄したハングマンに手が出る程度にはマーヴェリックを庇ってる。
でも互いにそんな風に考えてるとは全然思ってないから余計拗れちゃう。めんどくさくて湿度高いな。いい意味で。

マーヴェリックのルースター庇いフレアめちゃくちゃ良かったな。超絶技巧とルースターへの想いと画面の格好良さと良いところ全部詰め込みましたみたいなさ。
そしてこの後の展開好きなものしかない。
▽ルースターも結局マーヴェリックを助けに来て撃墜される→マーヴェリック「お前を庇った意味😡」→ルースター「考える前に動けって言ったじゃん😡」
▽旧式戦闘機で脱出、かつて父が乗っていた位置にルースターが乗る→ルースター「無線どうやって繋ぐの🤔」→マーヴェリック「親父に聞け😃」
▽最後の最後に弾切れてやべー時に控え要員のハングマンが来て華麗に撃墜していく。
どれもこれも熱いんだよな。

ハングマン、アイスマン的立ち位置と思いきやどっちかっていうとマーヴェリックに近いよな。腕は立つけど場をかき乱す自信過剰マン。
ルースターが慎重派って面でアイスマンに近い。

フェニックスとボブ普通に可愛い。ボブがフェニックスにちゃんと信頼されていく過程も何かあったんだろうけど語らない美しさってやつですね。

前作からもそうだったけど、敵の顔が映らないの私はなんとなく気色悪く思っちゃうな……。
きっと国とか色んな配慮として顔を映さないようにしてるんだろうけど。
なんか…人のモノ化というか…撃墜のカタルシスのためにそこで死んだであろう人間は無かったことにするような…。
死者は語られない勝者の物語というか…。

まあそれはそれとして、敵機自体もかっこいいんですよね〜〜敵機がミサイルをかわす動きよ……‼︎これ1番良かったかもしれん。ロックオンされたミサイルを普通にかわすのはこの人が唯一だったよね?

「遺族にも同じことが言えるのか」これは米軍礼賛映画回避ワードかな。
これ以外にも色々あるけど、いろんなところへの配慮があざとくなくてすごい。
ざわ

ざわ