これってそのまま、監督のロバート・ゼメキスのメタファーでしょ。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズで大ヒットを飛ばしたけど、その後はやたらリアルなCGアニメを撮ったりで、興行的に苦労したクリエイター。
この映画の主人公、マークはヒットを飛ばそうとも思ってはいないだろうが、人形の世界に入り込むところが監督の嗜好と重なった。
もともと現実ばなれしていて、こだわりが強い。
この映画の主人公は、それがハイヒールなのだが、ゼメキス監督はCGだろう。
とびっきりリアルな。
ティム・バートン監督なら『ビッグ・アイズ』(古くは『エド・ウッド』)など、クリエイターである映画監督がクリエイターを描く作品には、その嗜好や傾向が表れてしまうのだが、これは特に解りやすかった。
今回も客の入りがいまひとつなようだが、俺には面白かったけどなあ。
魔女の比喩するものとか、いろいろ考えられもするが、主人公にはそれが現実だったのだ。