TaKeiteaZy

スリー・ビルボードのTaKeiteaZyのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.7
娘を惨殺された母親が、犯人逮捕にやる気がないように見えた警察への抗議の意味を込めて、道路に3つの広告(スリービルボード)を建ててから、それぞれの人生が転がり出す話。

イニシェリン島が良かったんで同監督の作品を視聴。これ凄い良かった。名作と言ってもいい複雑かつ深い群像劇。脚本が生き物みたいに躍動し、一つの行動をきっかけに全員の人生が思わぬ方向に転がっていく。登場人物多いけど、全員に意味と感情があって、展開が何度も切り替わってもその全てに目を見張る。結果、映画は終わっても物語も彼らのこれからも目的地も見えず続いて行く。凄惨なストーリーだけど、人生を大樹としたなら、その一躍美しかった花の部分のような作品。自分の人生の中でも、こういった一つに大きく繋がったドラマの一部だった部分が、もしかするとあったのではないだろうか、と考えさせられますね。

演者が端役までめちゃくちゃ豪華なんだよね。この前見たのでは、アントマン娘キャシーの子とか、レディオアノットで血塗れだったあの子とか。ウディハレルソンは、正直ゾンビランドのイメージが強くて、あとで言われないとそうだったって気付かない。やっぱ役者さんて凄いなあ。
TaKeiteaZy

TaKeiteaZy