星ワタル

スリー・ビルボードの星ワタルのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
3.5
押し黙りながら怒りも悲しみも狂気も醸し出すフランシス・マクドーマンドの圧倒的な存在感はもちろん、ウディ・ハレルソンやサム・ロックウェルも見事。
ほとんど語らない主人公の息子、元夫、署長の妻、ディクソンの母、小男…小さな脇役までしっかり存在感を持っているから、全体が破綻せず最後までグイグイ引き込まれた。

音楽の使い方も上手い。トップシーンから終始絶妙な選曲。

作品としてみると、これが"世相を反映している"としたら今の世の中はあまりに辛く、苦しい。
予想外の展開の連続なのは確か。
心身ともに傷だらけになる登場人物たちを最後まで見続けられるのは、微かな希望を感じられるからか。
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