学生の頃、『少子高齢化問題についてあなたが考える解決策を述べなさい』という小論文の課題に、「1人が3人産んだら人口過多になり環境汚染と食糧不足に拍車がかかる。短絡的ではない真の打開策はわからない。」と書いたら0点だった。
この映画は、そんな人口過多が現実化し、第二子以降は冷凍保存されてしまう近未来の話。殺伐とした世界で生まれた7つ子がメインキャラクター。
それぞれMonday〜Sundayと名付けられ、1人の人間「カレン」を日替わりで演じ30歳を迎えるまで難なく過ごしてきたが…。
仕事のこともスマホをいじるのも忘れ、完全に画面に夢中になってしまうような映画には年に数本しか出会えないが、これは紛れもなく今年見た中でベスト3に入る1本。
7つ子を器用に演じ分け、当局に追われても屈強な男達を次々ブチ殺せる女優は世界広しといえどノオミ・ラパスくらいだろう。
冷蔵庫のドアが武器になるなんて、ジャッキー・チェンもビックリでは?
もう、女が惚れる女ノオミ・ラパスをこんなに堪能できるのが嬉しすぎるし、ストーリーも予想外の展開続きでドキドキするし、あの彼にはきゅんとするし、最高のSFアクション!
少子高齢化、環境破壊、人口爆発、貧困…
人間がこの世に生を受け生きるだけで生じる問題はひたすら根深い。
先の小論文で何を書けばよかったのか、今もその答えは分からないし考えれば考えるほど沼にハマるようで怖い。
この映画でも明確な解決策は提示していないが、ひたすら胸熱なことだけは確か!