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ワンダーウーマン 1984のlololoのネタバレレビュー・内容・結末

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ダイアナがかっこいい。本当に、「あんたがヒーロー!」と手を叩きたくなる場面が多かった。予告編でも見た、黄金の羽根をバサァって落とす場面なんか、かっこよくて震えた。

スミソニアン博物館でバーバラが出会うダイアナ、やけに素敵だな…と思ったら、バーバラが彼女に憧れを抱くのに共感させたかったからなのか。わかる、あれは憧れてしまう。ヒールをかっこよく履きこなした美人で、しかも優しく、知性に溢れた人だもんな。
でも、二人が仲良くしていられたのってほんの少しの時間に見えたので、「わざわざ石に願うほど?」と若干思った。多分、石に願った時のバーバラは優しくて臆病且つ代償を知らなかったから、軽い気持ちだったのかもだけど。例えば、ダイアナの子ども時代の描写に使った時間を、バーバラのダイアナに対する羨望と嫉妬を描写する時間に使ってくれたら、もう少し印象が変わったのかもしれない。
あと、なんでバーバラがネコチャンみたいに(ピューマ?)なってたのかよくわからない…。まぁ、物語の理解には関係なさげなのでいいけど…。そして多分、彼女は願いを取り消してないんだろうな。

スティーブが生き返った辺りで、「これ、あの石油王志望のおじさんを止めるために、最終的にスティーブのことを諦めるんじゃない…?」とは思ったけど、いざ別れの場面になると本当に悲しくて、柱の影での場面や、姿が見えなくなってからの「愛してる」の場面、そこから覚醒したダイアナが空を飛ぶところまでの流れは、ボロボロ泣きながら見た。
スティーブは、死に際にこそ輝きを見せるキャラクターだなと改めて思った。

ヒューマンドラマとしてよく出来てる。早くダイアナに友達が出来るといいなぁ。また一人ぼっちになってしまった。

ただ、アクション映画として…というと、物語の中ボス(バーバラ)や、ラスボス(石油王志望おじさん)に向かっていくほど、戦闘の迫力がなくなっていったのは物足りないな〜という印象。冒頭の、割と長い尺を使うダイアナの子ども時代のトライアスロンみたいな競技が迫力あった分、余計に。

例えば、対バーバラ。初回戦闘が、結構リアルな肉弾戦だったのに、アンテナの下での戦闘では薄暗い場所で白黒のCGバリバリのバーバラとちょこまかやり合う感じで、なんだかなぁ…と。黄金の鎧を目立たせたかったからあの色味だったのかな?とは思うけど、素早ければ迫力があるってわけでもないでしょう。
そして、ラスボスとは戦闘さえしてなかったので、ここが楽しみだった人は肩透かしを食らったような気分になったのでは。まぁ、人を殺さない主義のダイアナらしいと言えばそうだけれど。

それから単純に、なんで1984年の渋谷に1998年竣工のQFRONTがあるんだろう……時代考証をちゃんとしてほしい。

なんやかんやと書いたけれど、暗い話題ばかりの2020年に、映画館でこの映画が見られるのは奇跡。見てよかった。
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