このレビューはネタバレを含みます
特撮愛や熱量がすごく伝わってきた。それだけに、主人公の二人に感情移入できる要素があまりないのが辛い。
シルバー仮面の方は過酷な環境に由来した人格なのだろうと納得はできるけれども、レッドバロンのパイロットの方は、どうもなあ。兄が失踪したことで生活など大変だったのかもしれないが、だからといって地下闘技場に出ていたせいで親友が殺されてしまっているわけで、なのに彼のことを思い返しもしない。いきなり巻き込まれたという混乱もあり、あまりそれをダラダラやられるとそれも辛いのだけれども、やはりここは彼のヒーローとしての資質をひとつ見せて欲しかった。
それと、4D上映も、視点人物の動きや感覚だけをシミュレーションしてくれればいいのに、吹き飛ばされた敵の衝撃なんかも再現しようとするから、没入どころか集中が乱されてしまった。レッドバロンの搭乗感を期待していたけれど、それもその前の段階からポコポコポコポコ座席が動いたり揺れたりしていたので、その延長線上でしかなく、ライド感は薄れてしまっていたかも。
なんか色々もったいない。だから続けて欲しい。