クライ・マッチョのバス行っちゃったのネタバレレビュー・内容・結末

てっきりイーストウッドがクライマッチョする映画だと思ってたのに、AV（アニマルビデオ）ならAV（アニマルビデオ）って言っておいてくれないと困るよ。マッチョ、クソカワやんけ。

マイクの皮を被ったパブリックイメージのクリント・イーストウッドという感じがしないでもなく、半分それが目当てだったのでいいっちゃいいのだけれども、にしてもマイクという人間固有のこれぞというところがあまり見えてこず、イーストウッド的なメッセージは伝わってきても、マイクという人自体のドラマはあまり感じられなかった。物語を見にきたはずなのに、気付いたら伝記を見せられていた、みたいな。それでいいんだろうとは思うけど、もし仮にクリント・イーストウッドという人をまるで知らない人が見たら、とはちょっと。まあイケジジペロペロ映画として見ればいいのか。たぶん。どうだろう。

とまれクリント・イーストウッド以外にこうした人物像を体現できる人はいないだろうし、そうしたイメージを衒いなく体現して見せるということ自体にかけがえのなさがあるのであって、クリント・イーストウッドのこの目の力や色気をあと何回見られるのかとか考えてしまうとこれは間違いなく貴重な映画体験になったのだから、まあ、まあ、まあ。