「地に着く作りな定番のドンデン返しミステリー」
芥川賞作家・中村文則のサスペンス小説を映画化。監督は瀧本智行。「グラスホッパー」も「脳男」もあまりハマらなかったので不安もあったが、地に着く作りになっていて面白かった。
キーとなる登場人物が僅か5人(まあ実はもう1人いるがネタバレになる)なので相関図もシンプルで分かりやすく、混乱することもない。第何章みたいに章仕立てになっているが、この章仕立てにも実は意味があるのが憎い。
不満と言えばネタバレになるのでここでは詳しくは言えないが、ある人物の計画がかなり運の要素に助けられてるなあとは思ったよ。ちょっと上手く行き過ぎじゃないのか。
あと途中でなんとなく種明かしが分かってしまう
人が多いような作りをしている。これは登場人物が少ないのでどうしても仕方ないんだけど。
タイトルの意味が分かるラストもなんとも言えない切なさだったし、不満も色々あるが、地に着いた作りで面白かった。ドンデン返し系が好きな人ならオススメ。
—————ここからネタバレ—————
木原坂朱里の危機感の無さは何なのか。壊れてるからこそ監禁されても死ぬ時もキチガイな感じで死ぬのかと思ったら泣き叫ぶし。だったら自分の犯行を主人公に言ったり、主人公にノコノコ着いていったり自分が殺される可能性のある行動するなよと。