斬切りバーニー

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜の斬切りバーニーのレビュー・感想・評価

3.4
フィルマで、よく見かけるので気になっていた。あらすじを読まず、勝手にタイトルとパッケージから、ほのぼのコメディ系と予想していたら、どんどん雲行きが怪しくなり、血と死をともなう抗争に……心臓をぎゅうぎゅうに締め付けられた。

今作は、事実に基づく話である。
韓国の歴史は分からないが、光州事件と呼ばれているらしい。光州という場所で起こった、民主化を訴える市民デモ。しかし問題は、それを抑える軍が銃火器を使い、一方的に市民を殺戮したことにある。しかも、それは戒厳令を敷かれ、また情報操作により徹底的に隠された。

それを取材し、世界に知らしめたドイツ人記者と、付き添ったタクシー運転手の話である。


事実に基づく話は、それだけに製作者側の責任は重い。そして鑑賞する側が、何を受け取るか。これが最も重要である。

正しく受け取れたかは分からない。だけど胸がじんと熱くなったから、見て良かったと思う。