バナバナ

鈴木家の嘘のバナバナのレビュー・感想・評価

鈴木家の嘘(2018年製作の映画)
3.0
まず、まだ独身の人や男性に言いたいのは、子供がスポーツ少年団に入った時の母親の仕事がどんなに多いか、大変か、という事だ。
本作では妹が母親に「昔からお兄ちゃんばっかり…」という台詞を投げ掛けていたが、
実際は子供がサッカーやバスケ、バトミントンなどのスポーツ少年団に入ると、通常の送り迎えや、弁当、コーチへのお茶出し、そして試合時の送り迎えと、尋常じゃなく手間がかかるんである。
日本では母親は、子供に好きな習い事をさせるにも、これ程自分の時間を削って子供に尽くしているんである。

しかも、本作で妹が習っているのは新体操だ。教えてくれる所って、なかなか近所には無いよ。絶対、母親は小学生の頃から車で送り迎えして大変だった筈だよ。
恐らく、妹役の大竜麻生ちゃんが元々新体操やってたから、
「よっしゃー!」と映画に使ってしまったんだろうけど、観る人が観ると、この子はこんだけお母さんに尽くされてきたくせに、
「お母さんは、お兄ちゃんの事ばっかり」と言っちゃう子なんだ…と、本来見せたかったキャラと違って捉えられてしまうと思いました。

…と、愚痴から書いてしまいましたが、家族の死を葬儀の段取りがあるからここで納得しろと言われても、心が付いていかないのは当然。
嘘をついてドタバタはあったけど、皆が落ち着いて素直に考えられた頃に葬儀するというのは理にも適っているなと…。
心が消化しないと新しい生活始められないもんね。
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