ひろゆき

女の一生のひろゆきのレビュー・感想・評価

女の一生(2016年製作の映画)
1.0
(銀幕短評 #97)

「女の一生」
2016年、フランス。 1時間59分、公開中。

総合評価 8点。

きわめて陰鬱な映画である。

モーパッサンの代表作である「女の一生」(130年ほど前の小説)は未読だったが、読まずにおいて 人生つくづくよかったな。

(観るひとはないだろうから 明かすが)夫の不貞と重なる貧窮とで人生はこんなにみじめになりますよ、ということを伝えたいようだが、説得力がまったくとぼしい。切実さがない。

はじめにびっくりするのは 本作のスクリーンサイズで、ほぼ正方形である。予告編から本編になるとき スクリーンがズズッとせばまる。追い追いのカメラ使いから知るが、観客の視野をせまくして 緊張感を高めたいのである、単に。

それから極端な音楽のなさ、セリフの少なさ。

モチーフが小さいのに尺が長いので、いちいち思わせぶりな回想シーンの切り替えや、無意味な長回しに終始する。こういうスタイルの映画を作った監督とクルーは 果たして楽しかったのだろうか。

女性を主人公にする小説は、アンナ・カレーニナ、風と共に去りぬ、緋文字、高慢と偏見、人形の家、などが有名どころだが、映画としては「ジェーン・エア」(#47、89点)がとても良かった。

高慢と偏見も「プライドと偏見」というタイトルで新作(といっても10年ほど前だが)が出ているので、こんど借りて観てみよう。