女の一生の作品情報・感想・評価

女の一生2016年製作の映画)

Une vie

上映日:2017年12月09日

製作国:

上映時間:119分

あらすじ

男爵家の一人娘として生まれ、17歳まで修道院で教育を受けた清純な娘、ジャンヌが親元に戻る。親の勧める子爵ジュリアンと結婚し、希望と幸福を胸躍らせ人生を歩みだしたかにみえたジャンヌだったが、乳姉妹だった女中のロザリが妊娠、その相手が夫ジュリアンであることを知る。夫の度重なる浮気、母の死、溺愛した息子ポールの裏切りと・・・ジャンヌに様々な困難がふりかかる。

「女の一生」に投稿された感想・評価

美波

美波の感想・評価

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試写会にて。

他の映画でも感じていたことだけれど、個人的にフランス語でも言い合いのシーンが苦手…つらい。
かなり体力を使うけれど、それだけお話に集中できている意味ではいい映画なのかも。

激しい、厳しい海が本当に綺麗。
@試写

前作『ティエリー・トグルドーの憂鬱』で社会に対する洞察といい、映画技法といい、感嘆させられたステファヌ・ブリゼ監督。彼が20年前から構想していたというモーパッサンの原作の映画化。

ヒロインのジャンヌは夫に幾重にも裏切られ−−−−なにしろ夫は彼女が乳姉妹として育った女中を妊娠させ、親友だと思い込んでいた伯爵夫人との情事が露見して殺される−−−−溺愛する息子にはとことん財産をむしり取られる。なんと愚かな女よ、と言うことは簡単だけれど、徹底してヒロインの視点から撮られたこの映画の演出から浮かび上がってくるのは、自らが信じる愛に盲目的なまでに忠実であろうとする彼女の一途さ(翻って、悪人であり、人間としてはるかに愚かしいのは夫や息子の方である)。

師のフローベールがやはり愚かな女性ボヴァリー夫人を自分の分身として描いたように、モーパッサンもジャンヌの造型に丹精を込めたのだろう。少なくともブリゼ監督はその力のすべてを掛けてジャンヌの美しい横顔がたたえる情感をスクリーンに溢れ出させた。主演のジュディット・シュムラの儚げで気品ある佇まい、ナチュラルな演技力が〈凡庸な女性の凡庸な悲劇〉にはかり知れない奥行きを与えている。いや、そもそも凡庸な女性など存在しないし、凡庸な悲劇なども無いのかもしれないのだが。
マスコミ試写会@京橋テアトル試写室 13:00開映