LEO

追われる男のLEOのレビュー・感想・評価

追われる男(1954年製作の映画)
3.1
無実の罪で服役していた男と息子ほど年の離れた一人の青年の交流を描いた1955年の西部劇。
西部劇3連荘ですw

やはり映画はシナリオだなぁ(何度でも言います)と思わせる良作だった。

大きなエピソードの一つに1943年制作の「牛泥棒」と同じく事実誤認を真に受けてヒステリックな行動に走る群衆心理の恐ろしさが描かれているが、この頃のアメリカにはそのような事態を戒めるような風潮が横行してたんだろうか?
まぁ戦中・戦後だもんな、あるわな。

しかし若いデイヴィはよくよくついていない。
幼い頃に両親を亡くしてるうえに、マットと出会ったら列車強盗に間違われて銃撃されて瀕死の重傷を負い、ラストには…。

対極はジェームズ・キャグニー演じる主演の流れ者の男マット。
自分が彼を初めて観たのが「オクラホマ・キッド」だけど、それから16年後のこの作品。
もう腹も出ちゃってズングリ体型になってるけど、華麗に馬を乗りこなし拳銃を操るのは流石。
更にはラストに若い嫁と幸せになるんだから、やっぱり正直に人のために生きるといいことが巡って来るんだねw

「楽をしてタダで何かを得ようとするな。世の中の人々は逃げ出したりしないで踏みとどまっているんだ」
「乗車券と同じタダ乗りなんてない。俺たちよりツラい境遇の人間は大勢いる。多くの人は逃げずに走り続け、必死に人生を立て直す。だがお前みたいに逃避する者は、タダ乗りばかりを求め面倒を起こす。」

マットの言葉が一つ一つ心に刺さる。
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