Kuuta

ミクロの決死圏のKuutaのレビュー・感想・評価

ミクロの決死圏(1966年製作の映画)
3.5
良作。人の身体は宇宙。宇宙探検ものに近いと感じた。

セリフなしで作戦開始まで一気に進む冒頭が気持ち良いし、小さくなる工程がやたら色々あるのも楽しい。注射器を掴むためのよく分からんクレーン、ミリ単位で操縦する職人技が光る。

レーザー銃など、レトロフューチャーなギミックの数々。体内機構の表現も、手作りの素朴さがありつつアイデアも豊富。日本の特撮映画のようだった。

柔らかそうなのにラスボス感充分の白血球。ピチピチのスーツを着て、何故か胸元までチャックを下ろしたヒロイン(ラクウェル・ウェルチ)が、ネバネバの抗体に襲われる!東宝だったら水野久美の役柄だろうか。鼓膜近くの騒音厳禁なゾーンに探査艇が入ったのに、その場で待機させられ、固唾を飲むお医者さん達がかわいらしかった。

作戦を通して「なんとなく蟻が殺せなくなる本部の司令官」の一コマが良かったなぁ。しかし本部は報告を待つだけでなく、もう少し現場のサポートを頑張るべきではないか?呑気に「コーヒーこぼしたw」とか言ってないで…。
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