Arbuth

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。のArbuthのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ホラー映画と思って評価したら2.5。青春ドラマと思って評価したら4.5。なので間とって3.5です。

まだ観てない人への注意、とにかく長い(3時間弱!)なので事前にトイレを済ませておくことです。
結構な人が途中退席してたし僕も途中我慢しきれず一度席を立ちました。普段なら大抵我慢するんだけど、ホラー部分が食傷気味だったしもういいや…と思って。

というわけでホラー映画的な部分はほんと、お腹いっぱいでした。個人的に前作の方がまだ良かったかなー。虫とかゾンビとか、グロい描写が増えたんだけどとにかくビックリ箱みたいな感じで、驚きはしても全然怖くはない。ていうかクドい。牙剥き出しの口も見飽きた…。作中で正にビルが「(怖がらせられるのに)もう慣れた」って言うシーンがあるんだけどほんとその通り。

あと前作との違いとして、ファンタジー要素が追加されました。itの正体はなんと宇宙人だったみたいです。先住民族に伝わる儀式に描かれた退治方法なんかが出てきます。内容はつまるところ魔封波なんだけど、ゴリゴリにCGが出てきてポカーンとしました。。。

予告編で公開されてた老婆のシーンなんかも、怖がらせたいのかギャグなのか最早分かんなかったです。全体的にギャグ要素が多かったし、これもギャグ?いやマジ?どっち??ってなりました。

まあ前作同様、合理性なんか関係ねぇ、とにかく怖がらせりゃいいんだ!って気概は感じましたね。バウザーのお友達のゾンビとか、結局何だったの??


次に良かった点。まずは何と言ってもキャスティング!
本当にみんなうまいこと子供時代の面影ある俳優さんばかりだったので回想と現在のシークエンスに全然違和感がなくて良かった。べバリーは少女時代も大人時代もどちらもとても美しい。

そして大人の青春ドラマ。成長と友情(と恋愛)。ラストシーンはグッと来るものがありました。てかitは結局ルーザーズの絆を深めるためのギミックでしかなかったと言い切っても過言ではないと思います。
中盤のユダヤ教の成人の儀式のシーンとラストの手紙でスタンがエモいこと言ってくれます。スタンは全然出演してないのにちゃっかり一番美味しいところ持ってってますね。


最後にペニーワイズの正体の改変について。
オリジナル版の巨大グモラストは正直ポカーンだったので今作でどう表現するのか一番楽しみにしてたシーンだったんだけど、ビジュアルはまあオリジナル版よりはよかったな…と思います。ただ、みんなでよってたかって悪口言えば弱って萎むっていうのは別の意味でポカーンとなりました。多くの犠牲の末の勝利の手段がそれでいいのか、と。

というわけでホラーではなくエンタメ青春ドラマ映画として観れば結構楽しめたかなーと思います。
ホラー映画としての挽回は「ドクタースリープ」に賭けたいと思います。
Arbuth

Arbuth