ぬまつ

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。のぬまつのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

前作は10点満点で7点。今作は2点です。

今作は怖さが少ない。ビル・スカルスガルドの演技力を感じられない。
というのも彼の演技が下手なのではなく、ペニーワイズ自体の恐ろしさの演出が
前作よりかなり少ないから。

最後も何なのあれ、あんな安っぽい子供のケンカみたいな手法でやっつけちゃって。
ペニーワイズってそんなに小心者のザコキャラだったの?
これまで積み上げてきた彼への恐怖心が最後で全部台無し。

そもそも前作は子供たちが主人公だったから、
フレッシュでスタンド・バイ・ミー的な青春モノでもあったけど、
それがおじさんおばさんになったら魅力を感じられないし感情移入も難しい。

前作は特に序盤のテンポ良かったしね。今作はダラダラ3時間弱。
まぁそこまで長くは感じはしなかったけれどもね。

中でも一番気に入らなかったのは、男の子があっさり死んでしまったこと。
あれだけ序盤からちょくちょく登場シーンがあって、
あれだけ守ろうとして、どなりつけて、ビルにとって大きな存在になりそうな雰囲気あったのに、
一瞬でやられて、本当に死んだの?幻影か?終盤で何か素敵な展開があるの?と思いきや結局何もなかったし、ビルもその後そのことを一切振り返らない。
ただペニーワイズのところへ勝負に挑みに行く一瞬の踏み台になっただけ。
スポーツ観戦中にやられた女の子もそうだし、そのへん雑だよねこの作品。


個々に挙げていくと、まずはもう1人の悪役のヘンリー。
これは前作もだけど、今作もなんかたいしてルーザーズに対しての脅威にはならなかったよね。中途半端。今作はただのダサくてイタい奴。
こいつを復活させるくらいなら、冒頭の加害者どもをどうにかしてほしかった。

そしてルーザーズの中では、まずエディ。不死身すぎ。
1発目ひどいやられ方したのにケロっとしてるし、
2発目は即死間違いなしの大打撃なのにだいぶ長らえるし。

そしてベンは、ちょっとかっこ悪かった。
ベバリーをこっちが助けてなんぼのところ、逆に助けられて結ばれるという。
他にもたいした活躍なかったし。
前作のほうが見た目はダサいけど中身は百倍かっこよかった。

そしてとあるもう1人は最後までデンゼル・ワシントンにしか見えなかった。

今作中で誰か1人に演技賞をあげるとしたら、あの婆さんだね。あの、時間が止まってしまったかのような数秒。
予告で出してしまったのが惜しい。
ぬまつ

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