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ザ・フライ2/二世誕生のsayaのレビュー・感想・評価

ザ・フライ2/二世誕生(1988年製作の映画)
3.5
研究所で生まれた赤ん坊がたったの5年で成人に成長し、父親が開発していた物体転送装置の研究を引き継ぐのですが、父親から受け継いだハエの遺伝子の影響で肉体が変貌してしまい、自分が研究対象として監視されてきた事実に気づく物語です。
前作は人間の肉体が徐々に崩れてハエに近づいていく過程が面白かったのですが、今作は一度サナギになってから姿が一気に変わってしまうので生々しさもなくて演出が雑な印象を受けました。
ハエ男の姿も前作で見てしまっているのでインパクトが薄いですし、ビジュアルも奇麗すぎて『ウルトラQ』の怪人みたいなんですよね。
前半で描かれる幼少期のエピソードがゆるいうえに長いので、もう少しホラーとしてのメリハリは欲しかったところです。
唐突に始まる恋愛にしても、戸籍上は5歳の人間と性行為に及ぶのは法律的に有りなのかとか余計なことばかり考えてしまいました。
警備員がドヤ顔でセクハラ発言したせいで主人公の監視がバレる展開になるのですが、大企業であんな口の軽い奴が現場の責任者を任されているのは意味が分からないです。
研究所を脱走してからのリベンジホラー展開と人体破壊描写が痛快すぎて、前半とは比べ物にならないくらい後半は最高のゴア映画に仕上がっています。
怪物として生まれ変わった主人公が無茶苦茶強いのに、殺さず生け捕りにするよう命令されるのは無理ゲーすぎて職員たちが気の毒になりましたけどね。
ブラックユーモアあふれる皮肉な結末とハッピーエンドが共存しているのも、これぞ大団円と呼ぶにふさわしい出来栄えです!
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