なるほなるほど、とても良くできている。話は2軸に分かれてて一方は当て逃げに絡むエピソードともう一方は○○事件に絡むエピソードで、その両話中には複数の謎が仕掛けられているゆえ、中途ではムリが高じていささか慢性疲労を起こしているではないかと眉をひそめたものだが、しかしふたを開けてみると杞憂で、用意された私の推測のはるか上を行く最終解答にクレジットが流れた時には思わず腕を組んでうなっている自分がいた。
2軸のつなげ方がとにかく鮮やかで、その手つきはパズルのピースを慎重に当てはめていくような注意深さで、時間軸を行ったり来たりのトリッキーな見せ方も渋滞を起こさずよく整理されているよね。
登壇する決して少なくないキャラにも全て意味が帯びており、特にラストに開かされる○が○を盗んでいたという解答と、○の家に○○されていた女があのような惨憺たる結果になってしまった戦慄の映像は炙りだすタイミングと背景に流れるBGMもあいまって観る者の心に大いなる禍根を残すであろう。
それとふと思ったことなんだけど、主役の彼は徳井と東幹久を足して割ったような顔つきであり、更に言うなら若いあの警官も少し背丈を低くした若かりし頃の妻夫木によう似ているなと。
