なにこれ。めっちゃ面白い。
自分がWWEマニアということを差し置いても、夢と挫折、家族の絆、自らの成長を語るストーリーテリングがとても巧みで、無駄なシーンが何一つとしてない驚くべき完成度。
ロック様の“本人”という役どころも死ぬほどシビれるし、何より女子プロレスラーペイジの実話に基づく物語にまさかの落涙。
キャスティングも完璧。家族はもちろん（お母さんサーセイ・ラニスター！）、通称セックス・テープのヴィンス・ボーンさん最高。
.
骨を切らせて肉を断つことが生業の彼らの、美しくて微笑ましくて希望のあふれる展開は、誰が見ても楽しめる一級の娯楽作品。
．
ちなみにオタクの戯言ですけど、ロック様の決め台詞“If you smell what the Rock is cooking.”は直訳すれば「もしお前がロック様が料理しているものの匂いを嗅いだならば！」となる。これを『ロック様の妙技を味わいな！」と最初に訳した人は天才。
でも観客は、“If you smell...”の後のセリフを待っているわけで、ライブ感を活かすなら『堪能するがいい！ロック様の妙技を』とした方が良い。
さらにちなみに、NBAの点取屋ジェームズ・ハーデンが得点後に手をくるくる回すのは料理をしている様子を表しており、ロック様の決め台詞を彼なりにアレンジしているそう。“cooking”のあたりね。
好きな人と好きなものが一緒ってますます好きになるわ。
