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妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢのRyuのレビュー・感想・評価

3.8
ある日の昼下がり、平田家の主婦 史枝が家事の最中に居眠りをしている間に泥棒が入り、冷蔵庫に隠してあったヘソクリが盗まれる。夫の幸之助は「俺が稼いだ金でヘソクリしてたのか」と妻を責め立て、不満が爆発した史枝は家を出てしまう。主婦がいなくなった平田家は大混乱、そしてまたもや家族会議を召集する。

シリーズ3作目、今作のテーマは主婦への賛歌となっております。そりゃ外で仕事をすることも大変だけど、主婦は家にいるからといって楽なのか って言われたらそうではありません。特に今作の平田家は親子3代同居なので、主婦の負担もかなり多いと思います。それなのに西村まさ彦演じるあの夫の関白亭主っぷりときたら⋯。今どきここまでの父権主義ってどうなんですかね。2018年の作品って考えると、この平田家も今作のテーマもやっぱり昭和感が拭えない感じがしました。シリーズを通してこの昭和感はあったんですが、でもやっぱりこれぞ山田洋次って感じがしますね。
今回は西村まさ彦の方の関白亭主っぷりが爆発しており、橋爪功はエプロン巻いて慣れないながらも家事をしてたりしてちょっと成長してるかも。そういえば免許も結局返納したみたいですね(笑)。
成子・泰蔵夫婦はずっとおもしろかったし、庄太・憲子夫婦はずっと優しくて頼もしい。他にもにも居酒屋の女将 風吹ジュンや小林稔侍をはじめとする役違いでのキャスト陣、鰻屋のお兄ちゃん役で「千鳥の鬼連チャン」でめちゃくちゃ笑わしてくれた演歌歌手の徳永ゆうきなどなど家族以外の人たちもいいスパイスになってました。今回のゲストは立川志らく、林家正蔵とのやり取りがクスッとなりましたね(笑)。
家族の様々な問題をユーモラスに描き、笑えるところは笑えて、ホッコリした気持ちになる。この明るい家族たちのドタバタ劇はずっと見てられます。1年おきに製作されていた今シリーズですが、4作目はないのかな?新しい家族が増えそうだけど⋯。
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