妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢの作品情報・感想・評価

妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ2018年製作の映画)

上映日:2018年05月25日

製作国:

上映時間:128分

3.7

あらすじ

史枝(夏川結衣)は、育ち盛りの息子ふたりと夫・幸之助(西村まさ彦)、その両親3世代で暮らす主婦。ある日、家事の合間にうとうとしていた昼下がり、泥棒に入られ、冷蔵庫に隠しておいたへそくりを盗まれた!! 夫から「俺の稼いだ金でへそくりをしていたのか!」と嫌味を言われ、余りに気遣いの無い言葉にそれまでたまっていた不満が爆発した史枝は、家を飛び出してしまう。一家の主婦が不在となった平田家は大混乱!身体…

史枝(夏川結衣)は、育ち盛りの息子ふたりと夫・幸之助(西村まさ彦)、その両親3世代で暮らす主婦。ある日、家事の合間にうとうとしていた昼下がり、泥棒に入られ、冷蔵庫に隠しておいたへそくりを盗まれた!! 夫から「俺の稼いだ金でへそくりをしていたのか!」と嫌味を言われ、余りに気遣いの無い言葉にそれまでたまっていた不満が爆発した史枝は、家を飛び出してしまう。一家の主婦が不在となった平田家は大混乱!身体の具合の悪い富子(幸之助の母/吉行和子)に代わり周造(幸之助の父/橋爪功)が掃除、洗濯、食事の準備と慣れない家事に挑戦するがそんなこと続くわけがない。家族揃って史枝の存在のありがたみをつくづく実感するのだが、史枝が戻ってくる気配は一向にない。家族会議、緊急召集!平田家崩壊の危機か!?

「妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ」に投稿された感想・評価

飛び抜けて面白いわけではないけど、安定して面白いし安定していい話で見ていて安心感がある
1、2を観ないまんま鑑賞🙋‍♂️
いや〜山田洋次ワールド全開でございました!!こんな家族、今の時代にいるのでしょうか??😭
寅さんや幸福の黄色いハンカチ世代ではない自分は、このワールド感がすごく新鮮で、コミカルに人情味があふれていて✨面白いな〜と思ったのですが、
山田洋次ワールド世代の母は
「げーーー😂なんじゃあのセリフ!!だめだ。恥ずかしー!」
と、観終わったあとは「疲れた」ともらしておりました。笑
やっぱり、昔の映画は今と比べると
良くも悪くも どストレートですよね!


私の個人的意見なのですが、この映画、
男性・女性で好き嫌いが分かれやすいと思うんです。
今作は、平田家 長男夫妻の幸之助&史枝を中心に物語が展開していくのですが、幸之助がまた父ちゃんに似て頑固で、自分が家族を養っていると思っています🙋‍♂️
こんなに喋りの面白くない親父がどこにいるのかって……
でも私、気づいてしまったのです。
自分の父親も似てるとこがある…と🤦‍♀️笑 変に頑固で、口数が少なく、なんか発した!と思えば単語で。
でも、実は根っからのロマンチスト🤷‍♀️
幸之助の感じに古臭さ(なんなら平田家全体)を感じていましたが、実はまだまだ
隠れ平田家はいるのかもしれません🙌笑

とりあえず、夏川結衣さんを観れて幸せでした!笑笑 以上!
まつき

まつきの感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます

<鑑賞直後当時のなぐり書きメモ転記>

・専業主婦への応援歌と感謝。確かに旧世代的なテーマだとは思うけど、作中ではかたや共働きの夫婦も描かれているし、別に年老いた監督が古い価値観で撮った映画だとは思わない。大家族的なつながりは今だって存在しているし、そこには専業主婦もいるはず。そこにスポットライトを当てるというのは、むしろ今だからこそ再認識する価値があるのかなぁと。

・最後戻ってくるあたりも、結局"妻"が何一つ自由を勝ち取れず…みたいに見えるかもしれないけど、再生したのは専業主婦としての自覚じゃなくて、夫との間にある愛情だから、いいのかなぁと。

・それにしても山田洋次監督、さすがの安定感。このシリーズは、劇場に行くと、8割が50代60代のお客さんで、本当皆さん良く笑う。その空間が楽しくて、毎年劇場に行っちゃう。

・フラメンコ教室に入る時に自然と壁に手をかけた時、その薬指に光る結婚指輪、とか、タイミングと見せ方が絶妙だよなぁ〜

・タイトルバック、毎作面白いけど、今回も良かった!示唆的な三叉路ー!

・そしてそして『生きる』のオマージュ!わかりましたとも!わかりましたともー!!!
Katsutam

Katsutamの感想・評価

5.0
「2」をまだ観てなかったことに観賞途中で気付いたけどまぁいっか。
という訳で安定安心の役者陣と山田洋次監督の演出とで今回も存分に笑い泣かされました。特に西村雅彦演じる幸之助のダメ夫っぷりは秀逸。心底腹が立ちました(笑)

これまでのシリーズを振り返っても、熟年離婚や亭主関白へのアンチテーゼなど、いわゆる"昭和的な日本の家族観"からの脱却もテーマのひとつにしていると思われるが、やはりステレオタイプな平均的家族像は健在。それでも懐古主義に走らず、時代の変化や価値観の多様化について嫌味なく自然に語りかけるような演出はさすがです。

同じく家族の形やあり方を題材にした「万引き家族」が同時期に公開されていたのも何かの因果でしょうか。

あとは、映画タイトルの英訳がとてもとても素晴らしいのです(というか、同じ意味を表現する際の日本語の奥深さが素晴らしいのか)。

家族はつらいよ → What a Wonderful Family!
妻よ薔薇のように→ My Wife, My Life
家出した妻が促されて「ただいま」というシーンはホロリとさせらせた。少し独特なセリフまわしもこれが山田洋次ワールドだと思えば心地よかった。
思っていた以上にリアリティの有る部分あり
『妻」として思わず頷き、ホロリと来る部分も!
夏川結衣好きにはたまらない作品。いわゆる家族あるあるなんだけど、山田監督に撮らせるとこうもホロリとさせるのか。
それにしても、のりこさん夫妻の言葉の丁寧さは個人的に好きだけど若干不自然‥。
蘭豆

蘭豆の感想・評価

3.5
前2作に比べて笑い少な目、なみだ多目。
西村雅彦演じる夫、幸之助の心無い言葉に傷つき家を出る史枝。
家族会議に集まるいつもの面々。
どこの家庭にも起こりうる等身大の事件に一喜一憂できる愉しさ。
トラブルが起こると登場するうなぎ屋さんも定番の笑いのポイント。
2018年劇場鑑賞12作目は、次回作が今から楽しみな山田洋次86歳監督作品。
ちと、一昔前の家族だけど山田ワールド安心して楽しみました。隣は万引き家族だけど負けずに観客びっしり。初老の方ばかり身につまされると話していました。団塊世代のその後の問題いっぱいでした。
小一郎

小一郎の感想・評価

4.1
「家族はつらいよ」の看板を副題にした本作のタイトル。内容は笑い、エンタメ性を抑え、メッセージ性を強めた印象を受けた。そのおかげかシリーズ3作目にして山田洋次監督の言いたいこと(もちろん自分的解釈)がなんとなく腑に落ちた気がする。

<直系家族制度が後退してきていて、昭和の時代の話でしょう、と。「サザエさん」の家族観ってもうないと思うんです。一生結婚をしないとか子供を作らないという選択も確立されていて、「家族」という言葉自体が意味をなさなくなってきているかなと>(映画『かぞくへ』の春本雄二郎監督)いう状況にあって、このシリーズは家族ファンタジーなのだと思う。
(http://intro.ne.jp/contents/2018/02/24_2032.html)

小津安二郎監督が描いた「家族の離散」が進んだ現代において、山田洋次監督が理想とする家族像を描いたらこんなカタチになったのではないか(山田監督は「家族の大げんか」への「憧れ」を込めていると語っていますが)。
(https://www.yomiuri.co.jp/entame/ichiran/20160311-OYT8T50042.html)

横浜市のたまプラーザ駅最寄りの住宅地に3世代が同居するというファンタジー。何かあると長男が継いだ家に長女と次男の夫婦が集まり、アレコレお節介なことを言うというファンタジー。現代的な問題をテーマに描きつつ、リアルには離散してもおかしくない状況で、最後は家族が必ずまとまるというファンタジー。

「雨降って地固まる」「心配してくれる人がいることの幸せ」。ひょっとしたら死語になってしまうかもしれないこうしたことは「未来志向」、つまり日本の家族がこれから目指すべきことなのだろうと思う。

目指すべき未来の家族像とは何かといえば、個人的解釈では「薔薇のように」輝いている妻・お母さんがいる家族なのかもしれない。お母さんは自分のことはそっちのけで、家族のことばかり心配している。家族はそんなお母さんを心配している。

お母さんがいなければみんな死んだようになってしまう。2人の息子たちはお母さんの不在を心の底から寂しく思い、両親のどっちに付いていくのかといえばお母さんなのだ、と。日本における家族の求心力は、お父さんではなく、お母さんなのだ。

「一人の女性としての幸せ」という現代で重きを置かれているのではないか思われる観点からすれば、女性がお母さんとしての役割を担うことが良いことだとするような本作はあまりウケないかもしれない。でも核家族化し、家族同士が干渉することを控え、親は親、子どもは子ども、兄弟は兄弟。それって幸せなのか、と。

大げんかしても崩壊しない平田家は現代の家族に対するアンチテーゼ。なるほどな、と思ったものの、長男の言動に思い当たるフシがアリアリのグサグサで、ほとんど笑えなかったのが難点だったかな。

ただ自分の受けたこの感じこそは山田監督が狙っていること。<ハリウッドの映画じゃ、絶対できない体験>、<それは一言にすれば、身につまされるということ>。

<要は、映画が「自分たちの生活を少しでも変えていこうというエネルギーになるかどうか」だ。「『うちも同じだな、あはは』と言って笑って、『よし、今夜、お父ちゃんとちゃんと話をしよう』とか、思ってくれれば、少しは前進だもの、家族のね。そう、思ってほしい、そう思ってくれれば、作り手としてとっても幸せだってことですね」>(先の「YOMIURI ONLINE」の記事からの引用)。

よし、明日、お母ちゃんとちゃんと話をしよう、かな…。

●物語(50%×4.0):2.00
・小津監督が描いた離散する現代の家族を、山田監督はこのシリーズで立て直そうという野望を抱いているのではないかという気がしてきた。大監督の地位をフルに生かして、さらに作り続けていただきたい。

●演技、演出(30%×4.5):1.35
・皆様、安定の演技。演出は結構ベタな雰囲気が…。雷がデカすぎて笑った。

●画、音、音楽(20%×3.5):0.70
・しっかりとした感じかしら。
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