Otun

カメラを止めるな!のOtunのレビュー・感想・評価

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
4.5
空前絶後の大評判。
いや、私の知る限り過去にあったとしたら「この世界の片隅に」くらいかしら。もはや映画ファンだけではなく普段あまり映画を観ないであろう人達のSNSなどでも頻繁に目にする今作。
『カメラを止めるな!』。

私、生来の天の邪鬼体質のため(※君の名は。レビュー参照)世間の評判を散々聞いても、ええまぁそうですかそうですか、と。乗り遅れたのもありまして、それもあって鬱々とね、中々観に行く気になれませんでしたの。

映画が始まっても序盤の一段落するあたりまでは「はあはあなるほど。このパターンのやつね。へっ」などと、私の氷の心は閉ざされたまま。
全体の2/3くらいに差し掛かっても「ほう。なるほど。想定内想定内」、と依然、氷河期。

が。
が、気づけば、最後の撮影の件を観るうちに、早朝から一杯に入ったお客さんたちと一緒に爆笑し、作り手の皆さんの情熱に、心から心から感動し、最終的にはエンドロールで落涙。
その涙で、私の、悪い悪魔(←重複)に掛けられた氷の魔法が見事に解けていくのがわかりました。

ええ。ちゃんと上田監督の狙い通りのお客様の1人でした。
なんだか、「笑える」と言うのが世間でよく聞く評判だったし、正にその通りだったのですが、それより「もの作りの素晴らしさ」ですかね。映画っていいなぁ、って。みんな楽しそうだなぁ、って。
そんな風に感じる映画でした。そこを一番強く感じる映画でした。
噂に違わぬ傑作。

絶対、沢山の人と映画館で共有するべき作品です!←秘技、手のひら返し。

追記。
↑皆さんのレビューに目を通したら、ほぼ語り尽くされていることを声高に言ってますね私。失礼しました。
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