FutosiSaito

長江 愛の詩のFutosiSaitoのレビュー・感想・評価

長江 愛の詩(2016年製作の映画)
3.4
 芸術。風景の映像とイメージの。
 ともかく遡る。それが長江なので、ものすごいどころか壮大なスケールになってしまう。
 日本では絶対に見られない風景の連続に、川の雄大さに驚く。
 だが、ストーリーはわかりにくい。父が遺した詩集に沿って行くのだが、不思議な女性の存在は現実とは限らないので、理解しにくいのだ。
 だが、写真集で、詩集だと思えば面白い。
 また、失われた過去とその風景へのノスタルジーであり、三峡ダムをはじめとする現在への切なさを吐露するものだと思えば、味わえる。
 そして、実に観念的で芸術的な、こういう映画が撮られていることに感心した。
 受賞に値する。
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