長江 愛の詩の作品情報・感想・評価

長江 愛の詩2016年製作の映画)

長江図/Crosscurrent

上映日:2018年02月17日

製作国:

上映時間:115分

あらすじ

父から譲り受けた船で発見された古びた詩集「長江図」。 そこには長江流域の街が記され、導かれるように船は長江を上流へ進む。 男は、行く先々で”美しい女”と再会し、過ぎ去りし記憶に想いを馳せるー。

「長江 愛の詩」に投稿された感想・評価

猫

猫の感想・評価

4.0
川というのはつくづく映画的だわ。三峡ダムのあの音響はそれだけで色んなものを断絶する。
ardant

ardantの感想・評価

2.0
『あしたはどっちだ、寺山修司』を観るため、本棚から、古い彼の本を引っ張り出して読んでいたら、彼は、ヴィヴィアン・リーの『哀愁』の予告篇を17回観て、17回泣き、待ちに待った本篇を観た時は全然泣けなかったという文をみつけた。
私も、子供の頃から、予告篇を観るのが好きだった。妄想癖のある身に、その映画のエッセンスが凝縮した予告篇は、想像を脹らませるとっておきの材料だった。ときには、その映画の主人公に自らを投影することもできるのだから。
この作品の予告篇は完璧だ。音楽、映像、キャッチコピーのどれをとっても。「一冊の詩集に導かれて、長江を遡る、遥かな旅へ」、「詩に記された河沿いの街をたどって、行く先々で必ず出会う 君」、「これは誰の記憶」、「河が遡る。時が巻き戻る。」、ああこれだけで、その先に、「どんなに美しくも哀しい」、いや、「どんなにも切なく美しい」物語が待っていることだろうと思うだけで、胸が高鳴る。もし、予告篇だけのアカデミー賞があったなら、文句なく作品賞を授与したいほど。
さて、本篇の方はどうだったのだろう。
前日、イ・ビョンホンの『ターミナル』で、大きな期待を裏切られた私は、機嫌が悪く、だから、その二の舞いだけはごめんだった。
長い長い「長江」の旅だった。水がある風景は、心がなごむ。映像は圧倒的に美しい。
ただ、私が期待していた「美しく、切なく、哀しい」物語はそこにはなかった。
予告編だけで、やめておけばよかったのに。
長江はチベット高原を水源地域とし、中国大陸の華中地域を流れて東シナ海へ注ぐ全長6300kmのアジア最長の川。
第66回ベルリン国際映画祭で銀熊賞賞(芸術貢献賞)を受賞した本作では、中国最大の商工業都市・上海を出発点に、南京、湖口、宣昌、三峡を経由して大河を遡っていく水上ロードムービーを繰り広げていく。
この水上ロードムービーでは、亡くなった父の後を継いでおんぼろ貨物船の船長となり、違法な或る「荷物」を運ぶことになった青年ガオ・チュンと謎めいた女性アン・ルーとの幻想的で叙事詩的なラブストーリーが、船内で発見された「長江図」という詩集に導かれるように描かれていく。
このミステリアスなアン・ルーは、主人公が遡っていく長江流域の様々な場所、港町、仏閣や歴史的建物、切立った岩壁、洪水で荒廃した村等に現れ、物語に絡んでいく。
更に彼女は長江を遡っていくにつれ、最初の所帯ずれした女からどんどん生気を取り戻して若くなっていき、純化していっているように見える。
彼女は或る場所から一時期姿を消すが、映画はそのことで彼女の存在が何を意味しているのかを暗喩する。
この長江の源流に向かっていく旅は、主人公にとって時間を遡るものだと思う。
旅立つ前に主人公が行った亡父の為にした「儀式」が、終盤に近付くつれて意味を持ち、輪郭を成していく。
更に船内で発見された詩集が誰が誰に向けて書かれたものなのかも分かってくる。
この美しい映像詩の作品は時の流れを背景に、主人公の幻想的な恋愛劇を縦軸に、そして急激な経済成長によって変わっていく長江流域を横軸にして、貨物船が川面に起こす波のように我々の心を揺らめかせる。
lili

liliの感想・評価

3.9
主演・長江。観ている間はただただ壮大で素朴で静かな景色に圧倒されて、観終わったときには頭に???が充満していたが、やはり多くを語れない事情と数々の隠喩があったことを知ると、もっと考えながら観られればよかった…と残念に思った。
n

nの感想・評価

4.3
朝の回だし、アート映画っぽいし、寝るかもしれない…と覚悟しつつ、ひたすら李屏賓の映像美に期待して行ったのだけど、思いのほか面白かった。美しい詩の言葉や、人物たちの謎めいた会話を聞いて、あれはどういう意味なのだろう?とか、過去に何があったのだろう?とか、語られない余白を埋めるように想像を巡らせる楽しみがある。

長江、一度は見に行ってみたいな。
gm

gmの感想・評価

3.6
アートフィルムも「詩」に関する映画もとんと苦手な上に、睡眠時間が4時間切っていたから絶対寝ると思ったけど、世界に惹きこまれた。
あのボロい船のエンジン音や鉄が軋む音が良かった。

ただストーリーに関してはさっぱりわかってないと思う。映画を観終わってパンフレットも買ったし公式サイトも読んだが(どっちも同じだったよ?笑) やっぱりわからなかった。っていうか監督は、どうぞお好きに。と言ってるらしいので、答えはないようなのだが。

最近観た「修羅 黒衣の刺客」に出ていたシン・ジーレイは別にアクションなんてやってないけれど、こっちの方が運動神経の良いしなやかな彼女を感じたり。
そうそう、泳いでいたのは、彼女ですか?めっっっっちゃ泳ぎウマくて痺れました!

2度は観ないが、観て良かった。

このレビューはネタバレを含みます

邦題と中国本土の映画という予備知識だけだったので、かなり???を頭に浮かべながら見たが、長江図という原題がわかり、三峡ダムが出てきてからは、主役は長江かな?とおぼろげにわかってきた。後から答え合わせのように監督のインタビューを読んだが、そう大きく間違ってはいなかったようだ。

中洲の半ば打ち捨てられた村、ダムの底に沈んで丸ごと山の上の方に移転させられた町など、ドキュメンタリーで見たことのある場所も出てきたが、ほとんどは知らないところばかり。後で地図を見ながら、あれはどこだったのか調べるのも面白いかもしれない。

主人公の男性は言葉少なく、終始煙っている水墨画のような抑えた色合いの美しい映像、暗喩のような超現実的な存在の女性、度々差し挟まれる詩、意味ありげな宗教的なセリフなどで構成され、一度見ただけでは理解しきれず、難しい本のように何度も見て少しずつ理解が進む映画なのか、な?

強く主張したいことがあるのだろうけど、それをあまり前面に押し出せない政治的な難しさがあるのかもしれない。

見たあとそこかはかとなく悲しい気分が残る映画だった。
TomoHojo

TomoHojoの感想・評価

3.5
全編完全Film撮影の為、それはもう美しい「長江」の旅が満喫出来るロードムービー?

重厚感のあるドキュメンタリータッチの描写の中で、ラブストーリー?というドラマ的なエレメントを取り入れた、何とも言えない摩訶不思議な世界観を醸し出していた。

正直な感想を言えば、映像美に拘るが故に、ストーリーそのものが追いつけてないという印象を受けてしまった。。。でもアート映画なので致し方ないという事で。

人それぞれで解釈の分かれる作品だとは思います。
試写にて。
長江を上流に向かって進む中、女性との時間が交差するアート映画。

長江の広大な風景を映しながら、時の流れや命の行方を感じさせる作品でした。
解釈は観た人の数だけあるタイプの映画で、監督も「好きに解釈すればよい」とおっしゃっていたとのこと。
トークでもお話がありましたが、英題が「逆流」という意味の「Crosscurrent」であることも興味深いです。
ry

ryの感想・評価

4.0
映像が美しい素晴らしい映画でした。

船乗りが主人公なんでしょうが、大河と風景、それに寄り添うヒロインが主役と感じました。ゆっくりとポイントを踏んでいくストーリーが良かった。

Filmarksさんの試写会にて。
>|