なち

プーと大人になった僕のなちのレビュー・感想・評価

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)
4.0
プーさんが大人になったクリストファーロビンに会いに都会にやってくる。昔と変わらないプーと、家庭も持ち大人になったクリストファーロビン。2人の心のすれ違いから生まれる新たな物語。

子供の頃プーさん大好きだったけど大人になるにつれて見なくなってしまった。そんな私はユアン・マクレガーと同じ立場からこの作品を見ていた。

この作品は大人になると忘れてしまいがちな純粋な心を思い出させてくれる。

『僕のことも捨てたの?』
って言うプーさんがとても切なくて、でもとても純粋な気持ちから出た発言でもあって、ちょっと心が痛くなった。

私も先日29歳になりもう純粋な心なんて微塵も残っていないかもしれない。人に期待をしなければ裏切られることもない、信じられるのは自分とお金だけというドブのように濁り切ってしまった心だが、それが浄化されるような作品だった。

やはりディズニーには夢のようなワクワクやドキドキがたくさん詰まっていて大好きだ。

『“何もしない”は最高の何かに繋がる』



追記
2023/04/01
先日地上波やってたので改めて見た。

「自分が信じた人しか、あなたを裏切らない」というマーリーンの言葉をふと思い出した。
自分が勝手に相手を信じて、相手が思った通りのことをしてくれないと“裏切られた”と感じるの、人間の思考の中でもトップクラスのバグだと思う。
ただ人を信じることで“人として大事な何か”が得られることもわかる。

100エーカーの森の中では
純粋な損得を表現することはあっても、“大人の世界の狡くて賢い損得勘定”が存在しないのがとても良い。

純粋でいることの難しさよ。
ただ変に上手く生きていく術を身に付けすぎると、それもそれで自分とは何なのかたまにわからなくなる。
自分の発言が本心なのか体裁なのかその場のノリなのか、たまに自分でもわからないんだよね。
たぶんどれも自分がその時思ったことだから間違いではないし、その場の雰囲気を読めたのであれば正解ですらあるとは思う。

たまには“何もしない”をしたいなぁ
最高の何かに繋がると信じて
なち

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