けーはち

ハングマンのけーはちのレビュー・感想・評価

ハングマン(2017年製作の映画)
2.7
毎日11時きっかり、腹に1文字ずつを刻まれた死体がつるされる猟奇連続殺人。ベテラン刑事アル・パチーノと若い刑事カール・アーバンのバディで犯人を追う。その若い刑事の妻にも、魔の手が……つまり、安めの『セブン』。ちょっと違うのは、若い刑事の妻が殺られてしまうのは“1年前”のこと。1年間殺人をお休みした犯人がなぜ殺人を日課として再開したのか、というのもサスペンスの鍵になってくる。にしても犯人の狂気、厨二病な蘊蓄、衝撃の結末(?)などで『セブン』には大いにかなわず、最後アル・パチーノがお涙頂戴で犯人を説得しようとしたりして、昔の日本の刑事ドラマみたいになって(まあ時間稼ぎなんだけど)微妙な味わいに。でも劇中密着インタビューしながら「警察がめっちゃ私たちのために頑張ってるの、理解してるよ~‼」みたいなことを言うために出てくる女性記者とか、警官が殉職した後に礼砲を鳴らす軍式の葬儀シーンとかが入ってきて政治的立ち位置が明確でちょっとおもしろい。制作会社がPatriot Picturesだしね。